語り継がれる噂話
投稿者:heso (1)
自分たちが泊っている部屋の窓が見えました。
何気なく見上げたところ、窓のそばに影のようなものが見えました。
カーテンか何かだろうと思いましたが、その陰が動いたのです。
まるで立っている状態からしゃがんだような恰好になったような感じでした。
そのあと私の顔色は悪かったらしく、ホームシックになったのかな、みたいな感じで友達にも先生にも心配されました。
少しでも気分を変えたいとキャンプファイヤー自体はとても楽しんだのですが部屋に近づくにつれ憂鬱になってきました。
部屋に戻るとあの影がいるかもしれないと思いました。
部屋に入ると影はなく安心しましたが、それでも少し怖く早めに寝てしまおうと思いました。
レクリエーションは体力を使うものもあり、早めに寝ることはできたのですが、夜中にふと目が覚めてしまいました。
その時に何かが走りまわっている音が聞こえました。
絶対見てはいけないと思い、必死に目をつぶって早く寝ようと思っていました。
その走り回っている何かは友達の近くに行ったり私の近くに来たりしていました。
怖いのは怖いのですが、怖いもの見たさで薄めで様子をうかがうことにしました。
今ではその行動を後悔しています。
そこで見えたものは髪の長い女性が四つん這いで動き回っている様子でした。
とにかく怖くて、気づかれないように、と思い必死に目をつぶっていたらいつの間にか寝ていたようで朝になりました。
3日目は起きた時から顔色が悪かったようで、2日目の夜とはくらべものにならないほど友達にも先生にも心配されました。
でも幽霊を見ただなんて決して言えないので、あまり眠れなかったとだけ言いました。
2日目の朝は何も話していませんでしたが、その日の朝食の時に友達が、部屋の中でなんか動いていたよねーと言っていました。ほかの友達もなんかそんな音したよね、と言っていました。
冗談っぽく幽霊だったのかもーみたいな感じで友達は話していました。
あの姿を見たのは私だけのようでした。
とても本当のことは言えません。
もしかしたら先輩もあの幽霊をみていたのかもしれません。
怖い思いをしながらも合宿は終わり家に帰りました。
これで安心して眠れると思いました。
実際家まではあの幽霊らしきものも来ることなくゆっくりできました。
あの幽霊が何だったのかは何もわかりません。
おそらく見える人もほとんどいないのだと思います。
その後は特に何もなく1年過ごすことができました。
新入生が入ってきて、自分たちも先輩になり、後輩にいうことになるのです。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。