東北大震災
投稿者:Sくんパパ (4)
これは東北大震災によって被災してしまった友人から聞いた話で、私自身は関東にずっと住んでいるので東北の方のような大きい被害にはあってないのですが、これは宮城県の石巻市に住んでいた友人から聞きました。
地震の被害がまだ修復していない大震災から約三ヶ月後の話。
家も車も流されてしまった彼は仙台の方の親戚の家に住まわせてもらっていたらしいです。
かなりショックはまだ残っていて彼の友人も何人か津波まで亡くなってしまった事もあり生き延びた友人と会って大震災の前の時のように話したりする事が唯一の救いだったそうです。
「最近変なことが家で起きるんだよ」
友人といつもと変わらず話しているといきなりこんな話をされたそうです。
なんでも家の中で水が流れる音が頻繁に聞こえるとのこと。
シャワーの音でもない、雨の音でもない、どこから聞こえてるかわからないけどとにかく水が流れる音がすると。
昼夜問わずに。
彼の友人はというと、海から離れていたこともあり津波の被害は無かったものの祖父が津波の被害で亡くなってしまった家庭でした。
「津波のこともあるしじいちゃんがなにか最後のお別れを水の音で表してくれてると思うんだよね」
こういった話でした。
特段怖い感じも無く、「多分そうじゃない?」くらいで話は終わったそうです。
その時期はこう言った不思議な話がいくつか出回っていて似たような話がたくさんあったらしくそんなに気にも止めていませんでした。
そして数日が過ぎ、
「こないだ話した話、あの水の音が聞こえる話。あれ違かったよ。」
友人が言ったそうです。
ちなみに知人に地震の被害で亡くなってしまったのは祖父のみらしいです。
真実はこうでした。
「あの水の音ねトイレの水が流れる音だった。怖くて開けられなかったんだけどトイレの中から水を流す音と一緒にすごい大きな声で、
アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!
ミズをくれ!
って聞こえてきたんだ。
多分じいちゃんじゃなかったね。」
なにがアツかったのか。
何故、トイレの中でなのか。
「いろいろ想像したし、はっきりと答えはわからないけど多分地震の被害で火事に遭ってしまった人の幽霊で水を欲しがってたんだと思う」と彼は話してくれました。
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