正夢が本当だった時のお話
投稿者:斑 (4)
私は昔からよく「正夢」や「予知夢」と呼ばれる類の夢を見ていました。予知夢等というと仰々しい印象ですが、そんな重大な内容ではなく、日常の一コマを夢に見る感じでした。
例えば不動産屋に転職して間もない頃、男性の上司二人と物件のどぶさらいをしている夢を見ました。しかし当時就いていた業務内容はそういった作業とは結び付かないようなもので、転職して数日、夢に出てきた上司達についてもほぼ何も知らない状況です。変な夢を見たと少ない話題のネタに話しましたが、1年ほど経った日、色々なタイミングのズレが重なって実現する事となりました。とはいえ本当でも夢でも問題なく、どうでもいいような内容ばかりだったので特に気に留めてもいませんでした。そんな中にひとつだけ忘れられない不思議な経験をしました。
当時私は恋人がおり、恋人の仲の良いカップルと一緒に四人で行動する事が多く、ある日皆で焼き肉を食べに行きました。私以外の3人は元々同じ職場の同僚だった事から、それぞれ転職しても仲が良く、会えば長々と話を楽しんでいました。食事を終えた後も駐車場で話しが始まり、私は彼女(以下A)とそれぞれの恋人の愚痴を言いあったりしていました。
そのカップルはAさんが彼氏(以下B)さんより年上で、Aさんは子供が欲しいと強く思っていました。
結婚前提で付き合っており、Bさんの家族や親族ももう結婚したかのようにAさんに接していましたし、結婚するのは当たり前の流れであとはBさんが踏み切るだけという状態です。「子供できればいいなって試みてるけど、全然できないし多分体質的に無理かなってあきらめてるんだよね」とAさん。デリケートな話題なだけに大した意見も言う事なく、その日は解散しました。
するとその数日後の事です。夢で私はあの焼き肉屋の駐車場で、あの日のようにAさんと雑談しています。夢の中ではっきりと意識があり、話の途中でなんとなく、しかし確実に、Aさんが妊娠していると思いました。
雑談を遮り「あ、というか赤ちゃんできたんですね、男の子ですか?おめでとうございます」と何気なく言うと、Aさんはびっくりして「え!?マジで?この前生理来たけど・・・検査してみよっかな」と嬉しそうに言いました。私は不確定な事を言ってしまった事を焦って謝りましたが、Aさんは「別にできてたらラッキーくらいだから気にしないで!なんかちょっと楽しみだわ」と楽しんでいました。
目が覚めて彼らと付き合いの長い自分の恋人にそれを話すと、Bさんはまだいまひとつタイミング的に踏み切れておらず、双方の話を聞くに子供ができる事はまずないとの事。確かに難しそうだったのでただの夢の話として終わりました。
また後日、恋人の職場の先輩が家に飲み会をしに訪れました。その先輩はAさん、Bさんとも仲が良いのですが、話の流れでその夢の話をすると、まずありえないと恋人と同じ見解を述べ、その日も笑って終わりました。
そしてしばらくしたある日、恋人がふと、「Aさん妊娠したらしいよ。今度籍入れるって」との事。その話は先輩にも伝わっており、恋人も先輩もなんとも言えない顔つきで夢の話をした私を気味悪がりました。
内容が内容なだけに、AさんにもBさんにも夢の話はしておらず、知っているのは私達だけでした。そして生まれたのは元気な男の子。偶然と言えば偶然ですが、夢の中で感じたあのゆるぎない確信は忘れられません。
その調子で地震予知もお願いします!