そこにいるよ
投稿者:くりお (3)
小学生の頃の話。
この日は、友達の両親は仕事でおらず、私・友達(A子さん)・友達の弟(Bくん)と3人でA子さんの家(2階建て)で遊ぶことになった。
はじめは1階でテレビを見たり、ゲームをしたりとまったりと過ごしていた。
時間が経ち、別の遊びをすることになり、2階に移動し、A子さんの部屋や寝室を使って、かくれんぼをすることになった。
A子さんが鬼になり、私とBくんが隠れることになった。
Bくんは寝室へ隠れ、私はA子さんの部屋に隠れた。
A子さんが探し始め、1番にBくんが見つかり、2人で私を探しにA子さんの部屋に来た。
すると、Bくんが「ねえ、何してるの?」と急に話し始めた。
私は、隠れているので黙っていたが、A子さんは「え?誰に話しかけてるの・・・?」とBくんに聞いていた。
だが、また、Bくんは「ねえ、何してるの?」とさっきよりも少し大きな声で話しかけていた。
さすがに私も変な感じがしたので、隠れるのをやめて、2人に「さっきからどうしたの?」と話しかけると、BくんがA子さんの部屋の窓を指差して、「ねえ、〇〇ちゃん!何してるの?」と大きな声で話かけた。
私とA子さんは怖くなり、Bくんに「2階だし、窓の外に誰もいるわけないじゃん!」と言うと、Bくんは私たちに「お姉ちゃんたちには見えないの・・・?」「そこにいるよっ!」と窓を指差してずっと話かけていた。
私たちは恐怖で冷や汗が止まらず、走って1階に降りていった。
すると、タイミングよくA子さんのお母さんが帰宅し、「あんたたちどうしたの?」と話しかけられ、私たち2人は怖すぎて言葉に出来ず、「なにもないよ」と答えることしかできなかった。
Bくんは、なにもなかったかのように1階に降りてきて、「お姉ちゃんたちどうしたの?」と話しかけてきた。
2人して「ごめんごめん・・・」と言うことしかできず、その後はなにもなかったように1階で遊んだ。
よく小さい子には見えると話を聞くが・・・ここではじめて本当なんだと実感した。
この日以来、A子さんとは家で遊ぶことができなくなり、公園や学校で遊ぶようになった。Bくんには私たち以外に誰が見えていたのか・・・?
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