妹の足
投稿者:りー (118)
短編
2022/03/30
19:18
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あれは私が小学生の時の話です。
私には2つ下の妹が居てよく一緒に遊んでいました。
その日も妹と一緒に遊びに行き友達とかくれんぼをする事になりました。
私も妹も隠れる役で一緒には隠れずばらけて隠れました。
妹は一度隠れた所が気に入らないのか何度も場所を変えていました。
やがて鬼が探しに来て他の友達から次々に見つかって行き私と妹が最後になっていました。
私はジッと身を潜めると共に少し離れた所に隠れる妹の様子を見ていました。
鬼からは見えませんが私の位置からは妹の足が見えているのです。
心の中で「もっとちゃんと隠れて。足見えてる」と何度も言いました。
思いが通じたのか妹はスッと足を中に引き入れました。
これで大丈夫とホッとしたら「〇〇ちゃん、みーつけた」と声がしました。
〇〇ちゃんとは私の妹です。
私は混乱しました。
なぜ妹が見つかったと言うのでしょう。
妹の隠れている所はずっと私が見ていてそこには誰も来ていないのです。
恐る恐る物陰から声の方を見ると見つかってしまった妹が笑っていました。
ではあの足は誰の足だったのでしょうか。
その後すぐに私も見つかり今度は私が鬼になりましたがあの足があった付近だけはどうしても探す事が出来ませんでした。
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