合格発表の日に現れたおばあちゃん

私がある学校に通っているときにおばあちゃんが亡くなりました。
ちょうどその時は資格試験を受ける年でした。
その時の私は勉強がなかなか思うようにいかず不安でいっぱいでした。

数か月たち、試験の日を迎え自信がないまま受験をし、合格発表を待っていました。
結果発表当日の明け方、うつらうつらとぼんやり目が覚めた私の足元におばあちゃんが立っているのを見ました。

立っている場所が壁のすぐ手前で窓側ではなく街灯などの光が入り込むはずもないのにそこにいるおばあちゃんの背後から光がさしているようでした。

そのため、顔の表情などが影になってしまっていて全く見えませんでしたが、どことなく悲しそうな表情をしているように私は感じてしまいました。

その時、もしかしたら試験の結果が駄目だったのだろうかと不安になりながら結果を待っていたら、やはり落ちたという連絡が入りました。

今まで一度もまともに幽霊を見たこともなかった私が初めてみたものがおばあちゃんの幽霊でした。
それなのに疑うこともなく受け入れられたのは、資格試験の合格発表の日と重なったことと、なにより私を心配したおばあちゃんが出てきてくれたのだろうと、すっと心に入って腑に落ちる感覚になったからです。

きっとおばあちゃんだったからこその不思議な体験だったなと思います。
本音をいえば合格させてほしかったです。