不思議な夏の夜の光景
投稿者:りー (118)
これは私が小学生の夏に体験したお話しです。
全然怖くはないのですが、あまりにも不思議だったので。
私の地域では毎年夏になると、「町内運動会」というイベントがありました。学校で開催される運動会とは違い小規模ですが、地域の大人と子供が一緒に参加するものです。運動会らしくリレーはもちろん、軽いゲームのような事を大人と一緒に楽しむのです。今は地元ではそういった事はしていないようですが私が小学生の頃なのでだいぶ昔の話しです。
その町内運動会は休日に近くの学校のグラウンドを借りて開催されるのですが、その前に当日の流れや、どういった催しがあるのかを練習しなければいけませんでした。ですので事前に地域の大人と小学生は集まりに参加しなければいけないのです。うちも例外なく、集合場所である近所の神社にある広場に弟と母と向かっていました。
平日ということもあり仕事のある大人も集まれる時間だったので、辺りは薄暗くなっていました。その広場までは住宅地の間の狭い道を通るのが1番近道です。そしてその通りには墓地がありました。いつも通る墓地を、いつも通り横切ったとき、それは現れました。青白い無数の光がぼうぼうといくつも見えたのです。街頭のない通りで暗かったせいもあり、その光はより際だっていたように思えます。そしてそれは私だけでなく、母と弟にも見えていました。
墓地を過ぎたら消えてしまった「それ」は世にきく火の玉というものだったのでしょうか。
のちに他の家族や友達に話すと、皆そろって「こわっ」と言いますが、正直私は恐怖のような感覚ではありませんでした。それよりもむしろ綺麗だなぁと思ったものでした。近くに母親と弟がいたからそう感じたのかもしれません。弟も不思議そうにしていただけでしたし、母はこわばっていたような気がしますが。
今でも心に残る不思議な光景でした。
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