合宿免許の寮での忘れられない恐怖体験
投稿者:クリリソ (1)
高校3年生の3月の終わり頃、私は友達と一緒に運転免許を取るため、徳島県の合宿に行きました。
合宿に来ている人の多くは、同世代の子たちでした。
免許を取る目的や三度の食事が同じなので、すぐに仲良くなりました。
そんな楽しい日々の中、夜に人が集まれば必然的に怖い話で盛り上がっていきました。
何人かの恐怖体験や怖い話を聞いているうちに、部屋の空気がひんやりしてきたのにみんなが気づき始めると「あっちの方向にお墓があったよね」と誰がかが窓の外を指さしました。
つられてみんなが窓の外に視線を向けると、そこはみんなの熱気でうっすら窓ガラスが曇っていました。
窓の外は田舎ということもあり街頭が一つもなく、真っ暗です。
私はそっちにお墓なんてあったかな?と考えていると、うっすら曇った窓ガラスにポツポツとその曇りがなくなっていきました。
それを見ていた一人がそれがなにかに気づき「手のひら・・・」とつぶやきました。
そう言われて見てみると、曇った窓ガラス全体にたくさんの手のひらがある事に気づき、みんながパニックになって部屋から飛び出しました。
しばらくみんなで廊下にいて、男子が部屋の中を見に行くと、窓ガラスの曇りはなくなり、手のひらの跡はなくなっていました。
その後はみんなが怖くなって自分の部屋に戻っていきましたが、手のひらを全員で見たことが29年経ったいまでも忘れられない恐怖体験です。
怖い話をしていると、何かが寄って来ると思うので、それからは怖い話をしなくなりました。
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