イモムシ
投稿者:あまね (9)
短編
2024/08/08
21:31
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私は動物が好きだ。
哺乳類は勿論、爬虫類や両生類も好きだし、虫も大体のものは平気だった。
そんな中唯一どうしても苦手な虫がいる。これは世間一般ではさほど嫌われものではないはずのその虫が嫌いになった時の体験談。
私が小学校低学年の頃、下校中の道いっぱいに緑の何かが散らばっていた。
当時私は視力が悪くまだ眼鏡もかけていなかったため、なんだろうと思いしゃがみ込んで観察してみることにした。
最初は葉っぱかもと思っていたそれはよく見ると蠢いており、イモムシかな?とそのうちの一匹を手のひらに載せた。
それは手足がもがれたバッタだった。驚いて近くに落ちてた他のものも見てみると、全て同じく手足をもがれてイモムシのように蠢くバッタだった。
私は驚いた拍子にそのうちの数匹を踏んでしまい、余計にパニックを起こしその場から逃げ出した。
通学路なのでその後も小学校卒業までその道を通ったが、そんなことがあったのはこの一回だけだった。
何故そんなことになっていたのか全くわからない。ただ今でも私はバッタを見ると当時の光景を思い出し嫌な気持ちになる。
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