水とババア
投稿者:かぼちゃ (1)
暗いあの日の夜、私は田舎のお婆ちゃんの家を訪れた。たしか、お爺ちゃんが死んでしまって、寂しくしていたお婆ちゃんへ、孫なりの気遣いをしたんだと思う。家では当時の学校や友達の事を話したり、オセロで楽しい時間を過ごした。
しかし、次第にこの家の異常な所に気が付いてきた。お婆ちゃんの家には水が無かったのだ。蛇口を捻っても水は出ず、トイレも水が流れないので、被災地域で使うようなトイレを使っていた。異変を感じた私は、お婆ちゃんに水のことを尋ねてみることにした。しかし、その問いに対する彼女の反応は予想以上だった。
「水は宇宙からの侵略者で、アメリカの兵器で、天国への鍵なのよ。触れてはいけないの。」お婆ちゃんは真剣な表情でそう告げ、その瞳には狂気の光が宿っていた。私は言葉を失い、彼女の異常な信念に戸惑った。
彼女は水を忌み嫌い、その存在を恐れているようだった。水が宇宙の侵略者で、アメリカの兵器で、天国への鍵なんて、正気の沙汰ではない。お婆ちゃんは頭がおかしくなってしまったのだ。
私は困惑した。水はただの液体で、何も怖くはない。みんなが日常的に使っているものだとやんわりと伝えてみたが、激しく拒絶された。どうすれば、彼女を救い出せるのか。このままではずっと頭がおかしいままだ。私はリュックの中から飲んでいた水を取り出し、お婆ちゃんにかけた。すると、彼女は大きな声で「これで始まる!」といい、キッチンへ向かうと、包丁で自分の首を切った。お婆ちゃんの身体からは一滴も血が出ていなかった。
怖いです
狂気がすぎる
わおわお
おばあちゃん宇宙人になっちゃったの??