彼女の引越先で起きた事
投稿者:紗加那魚 (1)
社会人になったばかりの頃、一人暮らしの彼女の引っ越しの手伝いをした時の出来事です。引越しは無事に終わり、その日は引越しの疲れもあって、結局は彼女の新居に泊まることになりました。
そして、その夜は、お互い死んだように眠りにつきましたが、真夜中に急に目が覚めると、断続的な細い人の声が耳に。
しばらくして意識が明確になると、明らかに女性のすすり泣く声が。少し変に思ったが、そのままに寝ることに。
翌朝の朝食時、彼女に昨夜の体験談を話すと、やはり、自分同様、女性のすすり泣く声を聴いたとのことでした。彼女は少し怖かった模様です。
さて、翌日、彼女の新居で壁紙の張替え作業をしていた時の事、古びて少し変色した壁紙をはがすと、そこには明らかに人の血液とわかる、少し黒ずんだ水しぶきのような血痕が見て取れました。背筋が寒くなったのは言うまでもないです。
その後、彼女はすぐに部屋を引き払い再度引っ越しすることになるのですが、あとで聴いた彼女の話によると、大家は事故物件を告知せずに安価に賃貸に出していた模様です(その部屋でどのような一件があったのかの詳細説明はなく、その部屋で人が死んだという事実のみ知らされた模様)。
今となっては、どのような事実があったのか、知る由もないですが、女性にまつわる事件、事故などは当然、推察されることです。
家賃が付近一帯の相場比較で、極端に安価な場合などは、やはりそれなりの理由があるものだと思いますが、今振り返ると、まさに、その事案だったように思います。
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