マンションの血濡れた手形
投稿者:やんがす (4)
これは私がまだ小学生の頃、隣のマンションに住んでいたお友達が一人お留守番をしていた時に起きた恐怖体験です。
その子の両親は共働きで休日をほぼ除いては、毎日朝早くから夜遅くまで働いている為、その子は学校が終わると殆ど一人お留守番をするのが日課でした。
そして怪奇現象が起きたのも毎日の様にお留守番を変わり映えなくしている平和な正午、何の訪れも前触れもなくその子に襲い掛かって来たのでした。
始まりは誰の家でもよくある様な出来事でした。
その子が自分の自室に籠もり一人静かに読書をしている最中、リビングのインターフォンがピンポンと鳴りました。
きっと宅配便が来たのだろうと思い、カメラ搭載型のインターフォンを見てもマンションのエントランスホールには誰も映ってはいません。
可笑しいな、押し間違いかなと思い自室に戻ろうとした直後、それを呼び止めるかの様に背後のインターフォンから連続して休むひまもなくピンポンが鳴り響いたそうです。しかし誰も映りません。
玄関のインターフォンかと思い急いで玄関のドアを開けても誰も居ません、しかしピンポンは鳴り響きます。
怖くなりパニックになったその子は急いで部屋に駆け込み布団の中に隠れようとしたそうです、ですがその直後、その子の自室の窓ガラスから激しい何かを叩く様な音がしたそうです。
そして見れば赤黒い血濡れた様な子供の手形が窓ガラスを叩く度にはっきりくっきりと、窓ガラス全体が赤く染まるまで叩き続けられたそうです。
それから直ぐにその子はそのマンションを逃げるように家族と共に引越して行きました。その部屋で何があったのかは知りません。
しかし未だにそのマンションの部屋は空き家のままです。
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