危篤のはずの人が。。。
投稿者:ねびた (13)
短編
2022/08/27
18:40
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家族に見守られ、自宅で今まさに息を引き取らんと死の淵をさまよっていた親戚の女性Aさん。
その女性の姪にあたる私の叔母が高校生の時の出来事です。
最後のお別れにと、学校帰りの足で女性宅へと向かって歩いていると、正面から歩いてくる1人の女性の姿がありました。
顔が分かる距離まで近づいてみてびっくり!その女性は病に伏して危篤のはずのAさんでした。
当時高校生だったこともあり特に不審には思わず、「良くなったのね!」と話しかけるとにっこりと微笑んで手を振り、そのまますれ違ってどこかへ歩いて行ってしまいました。
コンビニにでも行くのだろうと後を追うこともせず、叔母はその女性の家にお見舞いに来ているお母さんを迎えに行き一緒に帰宅しようと女性の家へ。
家に着くなり「Aさん元気になったんだね。さっきそこですれ違ったよ。」と言うとその場に居合わせた人達の表情が凍りつきました。
なんと、叔母が女性宅に着く数分前に、その女性は亡くなっていました。
叔母はこの女性に大変かわいがられていたそうで、亡くなる前にどうしてもひと目会っておきたかったんだろうねと皆で話したそうです。
叔母は最後に見たその女性の姿を今でもはっきり覚えていて、おだやかな笑顔が忘れられないそうです。怖いような不思議な出来事です。
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