怖い弟

家族でご飯を食べているときに、あるテレビの子役が可愛いという話になりました。

その子役の子は、歌が上手くて可愛いと評判の子でした。

父はよく「生で見てみたいなあ」と口に出しています。

それを聞いた私の弟が、「じゃあ、その子の生首でいい？」と父に向かって言ったのです。

私は、あまりにサラッと言う弟に若干の恐怖を覚えました。

あまりに怖かったのか、その場の空気が凍って誰も口を開けないのです。

そのすぐ後に弟が、「冗談だから。全然本気じゃないから。」と笑いながら言っていました。

それから何日か経って、またその子役の子の話で盛り上がります。

こんなに小っちゃいのによくできているとか、この子にしかできない歌い方だとかを話していました。

最初は弟もその話に混ざっていたのですが、徐々に話がそれていったのです。

「俺がその子捕まえてきてやろうか？」

「どんな顔でここにあってほしい？」

極めつけは、「生首ってゴミ箱に入ってると怖いよな。」です。

今まで知らなかった弟の少し狂った一面を見てしまい、心からヤバいなと思いましたね。

ちなみに私が一番怖かったのは、怖いことを言った弟に対してもう一人の弟が「ああ、分かる。」と共感したところです。