築浅物件でまさかの怪奇現象
投稿者:ゴマ (3)
8年前のことでした。私は2度目の引っ越しを終え、新居に心躍らせていました。
区内から区内というミニマムな引っ越しでしたが、何と言っても日当たりがいい。そして築浅できれいなアパートだったので、一目ぼれしてその日のうちに契約をしたのです。
初日は荷物の整理で終わり、作業を手伝ってくれた彼と私は、そのアパートで初めての夜を過ごすことになりました。
思いのほか寝苦しく、朝起きた時二人とも疲れ切っていました。
彼氏が言ったことといえば、俺、新宿まで飛んで行っちゃったよ。でした。
いきなりオカルトかよ。とドン引きした私でしたが、そういえば、と振り返ると、寝てるときなんだか重たかったような、と冷や汗が出てきました。
それ以来彼氏は怖がってアパートに来ず、私は一人の夜を過ごすことになりました。
最初のうちは、気にしないことにして寝ていましたが、ある時、足音が聞こえるようになりました。
特に夜2時から4時の間に頻繁に聞こえるのです。
怖かったので電気をつけっぱなしにしていましたが、ある晩蛍光灯がちょうど切れるタイミングがあって、仕方なく暗いまま寝ていました。
お決まりの足音が3時くらいに始まったかと思うと、唐突に止みました。
直後、上からすごい力で押さえつけられ、耳元で男性のささやき声が聞こえました。
体の自由がきかない中、私は本で読んだうろ覚えの呪文を何度も唱えました。
そうすると、ふっと体が軽くなり、解放されました。
そんな夜が何度も訪れた後、変化が訪れました。
いつものように力をふり絞って呪文を唱えたところ、ふっと力が抜け、その直後、ありがとう、という声が聞こえました。
不思議なことにそれ以来、怪奇現象が起こることはありませんでした。
あの場にいた神様が助けてくれたんでしょうか。嘘のようなホントの話でした。
呪文をうろ覚えているほうが恐ろしい
呪文の種類が知りたい