ある公務員による告発状
投稿者:匿名希望H (1)
【警告】以下の文書はまったくのフィクションです。類似する如何なる実際の組織・団体及び個人とも無関係です。
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令和×年×月×日
××警察署長 殿
告 発 状
私はT市役所 [引用者注・匿名の公益通報者の安全を確保するため、自治体の名称は伏せさせていただきます] に勤務する者ですが、当庁の運営する保健所にて適切に対応し切れない犬猫等について見かけの殺処分数を減らすために、当庁の一部の職員が違法な仕方で秘密裏に動物を殺害しております。以下、小職が突き止めましたその方法について報告いたします。
市民の皆様におかれましては、路上で車両にはねられて死亡している猫を、市内で数多く目にしていることと思います。県内外の他の自治体と比較して、市内の路上では猫の死骸を見かけることが明らかに多いのは何故なのか。実はその大半は不幸な事故死などではなく、巧妙に隠匿された事実上の殺処分なのです。
【捨て猫等が保健所に届けられるまで】
当庁の保健所には動物愛護センター(以下、単にセンターという)が設置されており、動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)第44条第3項の規定により猫等の愛護動物の遺棄が禁じられておりますところ、毎月少なからぬ数の捨て猫やその他飼い主によって飼育を放棄された猫が届けられます。届けられた動物はセンターによって一定の期間(当庁においては人員及び予算の制約から、2日間以上かつ14日間を超過しない範囲と内規で定められております)飼育及び管理されますが、この期間中に動物愛護法第37条の2第2項第4号の規定に基づいて譲渡先を探すこととされています。
譲渡すべき新たな飼い主が一定の期間内に円滑に見つからない動物、センターによる飼育・管理を経てもなお人間への攻撃行動が軽減されず第三者への譲渡にそもそも適さない動物等、一定の条件をみたす動物についてはやむを得ず殺処分する場合があります。
【正規の殺処分の方法】
犬猫等の殺処分については動物愛護法第40条第1項に基づき、センターでは動物に麻酔をほどこした後に密閉した容器に炭酸ガスを注入することで当該動物を窒息死させる方法が取られております。
【問題点】
センターでは上述の殺処分を実施するために炭酸ガス式の殺処分機(いわゆるドリームボックス)を使用しているところですが、殺処分機の老朽化が進んでおり、機材の更新が必要です。しかしながら、担当者が専門業者に見積もりを取ったところ機材は大変に高額であり、逼迫する当庁の財政状況にあっては購入が難しい状況です。
又、市内外で一部の動物愛護団体から本件調達を厳しく避難する声が挙がっており、選挙を間近に控えた現在、市長や議会の承認も得難い状況となっています。
更に動物愛護法を推進する観点から、殺処分件数の実績値を前年度よりも削減することが環境省より強く求められておりますので、殺処分機の更新ができない中で、担当者としては殺処分件数の削減まで実現しなければなりません。
【違法な実質的殺処分の方法】
そこでセンターの所長K [注・通報者の安全を確保するため、以後具体的な人名を伏せさせていただきます] が同センターの業務係に所属する獣医師Oと共謀し、引き渡した猫が確実に殺害されるという事実を知りながら、市内の動物愛護団体「にゃんこガーディアン」に対して猫を大量に譲渡しています。
譲渡する当庁としては見かけの殺処分数が減少し、譲渡される団体側としては猫の保護実績を増加させることができるというわけです。しかも両者の担当者間では公務員倫理規程に抵触する虞のある過剰な接待や、金銭の授受まであったと小職は聞き及んでおります。
同団体には多数の猫を同時に飼育及び管理できるだけの十分な設備や人員はありません。そこで同団体では、鈍器で殴打する等の残虐な方法で意図的に猫を殺害した上で、その死骸を夜間に道路上に投げ捨てることによってあたかも猫が急に飛び出して轢死したかのように見せかけています。尚、この危険な行為は道路交通法第76条第4項第4号に抵触する虞があります。
ところで市民の皆様は車中から見かけた猫の死骸が存外に早く片付けられていることに気づいたかもしれません。負傷した動物を見かけた場合で所有者が明らかでない場合には、動物愛護法第36条第1項の規定により速やかに都道府県知事等(当市にあっては市長)に通報することとされています。団体は、事前にセンター職員と場所や時間帯を打ち合わせた上で猫を殺害して、当庁に「通報」しており、当庁担当者は現場に急行して死骸を収容します。
【最後に】
上述の通り、市内では猫がセンターに引き取られた後、センターが直接に殺処分を実施するのが困難な状況であることから、特定の動物愛護団体と共謀して秘密裏に、しかも動物愛護法に違反する虞のある多大な苦痛を伴う方法で殺害しています。このことを明らかにして、違法な殺害に歯止めをかけたいと思い、この度、告発に踏み切りました。
ところが、私が最近のセンターの動きを不審に思って、告発等の彼らにとって不利益な行動を取ることは既に彼らに予測されていたようです。職場のトイレで偶然にも彼らの味方が話しているのを聞いてしまいました。このままでは私自身が、轢死に見せかけた「殺処分」の対象となりかねないようです。
※ 万一の場合に備え、この文書を警察だけでなく、広く一般の方にも公開することといたしました。あなたがこの文書を読んでいるということは、恐らく私はもはやこの世にいないのだと思います。この文書をお読みいただいた方は、この文書ができるだけ早く、多くの人の目に触れるようにどうかご協力ください。これ以上、彼らを野放しにしてはいけません。
本当にフィクションだよな…?
フィクションとは思えないけど?動物関連は恐ろしい事実がいっぱいだから。
闇深そうで怖いんだが
にゃんこガーディアンって名前出すところがフィクションを装うのに効果的ですね。
猫はよく飛び出すからその方法でもいいけど犬はどうするんだろ?
ドッグフードかな?
めっちゃリアルなんですが、、本当にフィクション??
見たことないタイプの怖い話だ…
この話自体はフィクションだとしてもペット業界の闇が深いことには変わりない
目の付け所が秀逸な怖い話だ
安部公房の『砂の女』のラスト、岩井志麻子の『密告函』を想起させるものがあるな。
俺の学校の帰り道にも飼い犬にめっちゃ怒ってるおばさんいるわ…
前とか咳してたし