釜の口開け
投稿者:ゆん (7)
短編
2022/05/28
08:45
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私が中学生のお盆の時のお話です。
中学生になり母方の祖母と一緒に住むことになり、祖母の家に引っ越しました。
その頃から今まで一度もなかった金縛りに合うことが度々ありました。
お盆の最中に学校が休みで、2階の自室のベッドでお昼寝をしていた時のことです。
私の他に誰もいないはずなのに、1階から誰かが階段を登っていく足音が聞こえてきました。
その足音と同時に金縛りにあい、必死で金縛りをとこうしましが駄目でした。
そうこうしている内に足音がだんだん近づいて来るのが分かり、目を開けようと必死にもがきましたが無駄でした。
どんどん足音が近づき、とうとう部屋のドアが開き私の寝ているすぐ横までその誰かは来て、上から見下されているように感じたのです。
恐怖がマックスになったその時に金縛りがとけました。
その後祖母が帰宅したので、その事をすぐに伝えました。
すると祖母は、戦死した祖母の兄が帰ってきたのかもしれないと言いました。
お盆の「釜の口開け」と呼ばれている日で、先祖があの世とこの世を行き来できる日なのだそうです。
祖母が外出していたので、祖母に会うために家を彷徨っていたのかもしれないと思いました。
その後、祖母は仏様にお線香をあげてお経を読みました。
私も一緒に手を合わせました。
それからは金縛りに合うことがなくなりました。
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