アメリカでの恐怖体験

アメリカに留学していた頃の事です。

英語の勉強に毎日一生懸命で何処かへ出かけるとか遊びに行くとかそんな余裕の無い中でも友人が何人か出来たりして、それなりにアメリカでの充実した学生生活を満喫していました。

英語を習うクラスでしたので色々な国からの学生さんが居て、もちろん日本人の方も数名いました。毎日、和気あいあいと勉強をし英会話を習い、楽しく過ごしていました。

ある日、休みの日に遊びに来ない？と友人が誘ってくれて、少しとまどいというか、あまり外に出たことが無かったので一人でその友人のお家に行く事が出来るかどうか心配で、大変な方向音痴なので常にそういう心配を持つのですが、せっかく誘ってくれたのだから頑張って行こうと思って自分の寮をお昼前に出て友人の家へと歩き始めました。

外は良い天気でワクワクしながら道を歩いていると後ろの遠くの方から誰かが大声で怒鳴っている声が聞こえました。

何だか嫌な感じがしましたが、そのままサッサと歩いていると、その声が近づいてきて、明らかに日本人をバカにしている言葉を大声で怒鳴っているのです。

とても怖くなって足早に歩いたのですが、その男はこちらに近づいてきて、後ろの方に近づくと思いっきり私のお尻を手で叩き、また悪い言葉を叫びました。

もう、私は恐怖しかありませんでした。こういう恐怖ではその時には涙も出ませんでした。

男性はそれでもまだ叫びながら走って逃げていきました。

逃げた男を見ながら涙があふれて来て大泣きしながら友人の家に走って行って、今、経験した怖い出来事を友人に泣きながら話しました。

怪我をさせられたりしなかっただけ本当に良かったですが、本当に恐怖を感じた瞬間でした。