奇妙なお祓いをする母親

長男が3歳の頃の話です。ある病気がきっかけで1ヶ月間ほど小児科に入院したことがあります。

その時、たまたま長男と同じ年の男の子（Aくん）が、同じタイミングで入院してきました。

始めは子ども同士がキッズルームで交流し始めたこともあり、その子のお母さんとも仲良くしていました。

しかし、日が経つに連れて別の部屋から、個室ではないうちの病室まで子連れで遊びに来るなど少し迷惑だと感じる行動が増えてきたので、距離を置くようになりました。

ある日、長男がキッズルームに行きたがる為に久しぶりに連れて行くとAくん親子も来ていました。そこで、びっくりすることが起こったのです。

Aくんのお母さんが、突然遊んでいるAくんの足を強く揉み始めたのです。Aくんは「痛い。やめて。」と

訴えるのですがやめません。

思わず「何してるんですか？」と聞くと、「こうすると病気が出ていくからお祓いしてるんですよ。」と答えました。

Aくんはたまたま長男と病気も同じだったので、そんなお祓いで治るとはとても思えませんでしたが、Aくんのお母さんは真剣で結局止めることはできませんでした。

最後には「あなたの子にもやってあげましょうか？」と言われたので、怖くなって部屋に戻りました。

その後は部屋から出ないようにして過ごしていると、いつのまにかAくん親子はいなくなっていました。

噂によると担当医と揉めて転院したそうです。私としてはほっとしました。そして、その後は平穏な病院生活を送ることができ、無事に退院もできました。しかし、今でも思い出すと気味が悪く、Aくんのことが気になります。