一番怖いのは女友達

高校時代から親しくしていた友人がいました。

不真面目な私とは対照的な彼女は、清純で清く正しい印象の女の子です。

育ちが良いのか、身なりもきちんとしていて話し方も上品な彼女。

社会人になっても、付き合いが途切れることはありませんでした。

ある時、お互いの彼氏を連れて来て一緒に飲まない？という誘いにOKの返事をしました。当時は、お互いの彼氏を知らなかったんです。

彼女と私の共通点と言えば、男の好みが同じなこと。

これは、学生時代にはきつかった。私が好きな人と彼女が付き合い始めたのだから。でも、それは子供の恋愛の話。

大人になっても好みが同じなのかな？とワクワクしながら当日を迎えました。

すると、仕事中だった彼から「今日はちょっと残業になるかも、遅れてもいい？」と連絡があったので、とりあえず一人でお店に行きました。

ついたよーと彼女に連絡すると、手を振って「こっち」と呼ぶ彼女の隣に見覚えのある男の姿が。

血の気がサーっと引いていきました。「無」の状態でテーブルに着くと彼氏は慌てています。でも、彼女の手前なにも言えず「カッコいい彼氏だねー」と褒めまくりました。

彼女の喜び方が、ちょっと異常だったのは気になりましたが小一時間飲んで解散しました。「次は、ちゃんと彼氏紹介してよー」と大きな声で言う彼女。

段々と怒りが込み上げてきた私。後で、彼氏に聞いた話では逆ナンされたのだと言うのです。

あの、女。私の彼氏を奪っていく悪趣味な女だったのです。もちろん、彼氏とも彼女とも縁を切りました。