通い慣れた道なのに・・・
投稿者:玲 (7)
短編
2022/02/18
01:03
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学生の頃の話です。学生なので平日はもちろん通学していました。電車に乗って学校の最寄駅まで、そこから5分程度のところの校舎まで歩くという、いつものパターンを繰り返す毎日でした。友だちに会った時にはおしゃべりしつつ学校まで行きましたし、誰もいなければひとり黙々と歩いていたものです。
ある朝、仲の良い友達と通学路で出会ったので、おしゃべりしつついつものルートを歩いていました。その時ふと、友達が身を寄せてきたのです。歩道の幅は結構あったのです。4人並んで歩くことも可能でした。なのにいきなり身体をこちらに寄せてきたんです。どうしたのか聞いてみると、入ってはいけないところがあった、と言うんです。でも何時もはそんなことは言ったこと無いし、普通に歩いてるじゃないと言ってみたら、今日はだめと言うんですね。
登校途中で急いでいたこともあり、その場はそれで終わったんですが、下校の時同じ道を通っていたら、朝通ったあの場所に花が供えられていたんです。まさかと思って立ち止まったら、ちょうど花を持ってきた人が、ついさっきここで交通事故があったんだと言います。まさか朝のあの時、友達はこれを予知していたんでしょうか。翌日聞いてみたところ、特にどうということはなかったんだけど、でもここに踏み入ってはいけない気がしたといいます。霊感のある友達だっったので、何かを感じたのかも知れないと、不思議に思ったものです。
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