河川敷の死神
投稿者:まお (1)
もう15年以上前の話ですが
当時小学5年生の私はひとつ下の友達2人と遊んでいました
恐らく秘密基地を作ろうということになり年下2人が場所探し、私が物資集めをしていました
1人で物資集めをしているものですから時間が経つのを凄く遅く感じたのを覚えています。
やけに2人が帰ってくるのが遅いなと思っていたところ帰ってきたのですが2人とも泣きじゃくっていて、なんとか話を聞くと
近くに大きな川がありその河川敷下に廃工場があるのですがそこに死神がいたと
からかわれているのかとも思ったのですがパニックを起こす勢いで泣いていたのでこれはやばいと思い、1番パニックを起こしていた子の家がすぐそこだったので、連れて帰りその子のお母さんに話したところ何も言わず塩をかけられました。
その日は秘密基地なんて続行できる状態じゃなかったのでそのままお開きに
数日後に近所の3歳上のお姉ちゃんにその話をした所行ってみようかと
2人で行って何もないのも面白くないってことでお姉ちゃんの飼っているモルモットを(動物は敏感だと聞いたので)連れて行こうとすると
お姉ちゃんの家の隣の小1の女の子(Aちゃんとします)にたまたま会い、一緒に行きたいと言われたので
「怖いとこ行くんやで、危ないからやめとき」
と断ったのですがそれでもと言うので3人と1匹で行くことになりました
河川敷の下に着き自転車を止めモルモットを歩かせているとその廃工場手前からどうしても動かなくなりモルモットはリタイアしました
その時点ではまだ余裕があり
動物って敏感なん本間なんや
などとキャッキャしていたのですが
河川敷に上がるための階段の手前に1人分ぐらいの塗装された道があり、その塗装された道の横に廃工場がありました
横から見ようと道を通っていると足首を掴まれるような感触を感じたのを覚えています
パニックを起こしてはいけないと思い黙って後ろに下がり廃工場を見ていました
Aちゃんは自転車のとこから動かず
お姉ちゃんは私と同じく横から観察していたのですが休日のはずなのにあまりにも人が通らず気味が悪いねとなり
近くのホームセンターに避難しました
避難してすぐに皆でトイレに行き
私が1番始めに出てトイレの外で待っているとAちゃんが次に出てきたのですが
顔色が良くないのでどうした?と聞くと
トイレの上の隙間から死神みたいなのが覗いていたと…
Aちゃんには死神の話はしていないのに…
気のせいかなと慰めているとかなり間が空いてお姉ちゃんが出てきました
出てきて直ぐにもう一度行こうと言われたのですがAちゃんが見た事、私が足首を掴まれたこともあり
「もうやめよ、なんかあかんって、しかもなんもなかったやん」と拒否しました
するとお姉ちゃんは
「あんなさっきの所の裏側に中に入れる所があるねん、だからもう1回行こう」と言うのです。
でもお姉ちゃんが見てた位置からは見えるはずのない場所なので
「嘘や、そんなんないって」と笑いながら断っていると腕を掴まれ引っ張りながら
「行こうや、行こうや」
と繰り返すのです。あまりにもしつこくふざけ過ぎやと思い少し半ギレで行かへんと言い合いしていた所
「 行 こ う や 」と男の野太い声で言われ女の子と思えない力で引っ張られました
泣きながら絶対嫌!!となんとか振りほどいた瞬間お姉ちゃんはいつも通りに戻っていて
「何があったん?」とキョトンとしています
聞いてみるとトイレに入ってからの記憶がなく裏に回ろうと言ったことは覚えてなかったようです
もしかしたらからかわれたのかもしれませんが
最初の子もAちゃんも同じ死神を見て私も足首を掴まれた…もしかしたらついてきてしまったのかもしれません
もし断らずに行っていたらどうなっていたんでしょうか…
モルモット可哀相…