もう一人の「見えなかった人」
投稿者:BISS (2)
今から10年ほど前、実際に体験した話です。
一人暮らしをしていたアパートから駅に向かおうとバスを待っていました。
時刻は夏の夕方18時頃。薄暗くなってきた時間帯です。
そのバス停は住宅街にあり、夜でもまあまあ明るいところにあります。
ただ地方のバス停のため、乗る人は普段から少ないバスでした。
バス待ちをしていたのは、私を先頭にもうひとり後ろに女性がいました。
時刻になりバスがきましたが、なぜか減速をしなかったため、道路に少し乗り出して手を上げましたが、それでもバスが通り過ぎてしまいました。
一緒に待っていた女性と「気づかなかったのかな?」などと話し、仕方ないのでバス会社に連絡をし、もうバスが通り過ぎていることを確認。
タクシーを使って領収書をもらってくれと言われましたが、それもめんどうだったので断りました。
おかしなことがあったのは、その次の日のことです。
バス会社から連絡があり、謝罪と共に車載カメラを見させてもらいましたと報告がありました。
そしてそのバス会社の人は「たしかにお客さまがお待ちになっているのが確認できました。○○バス停の前で手を上げていらっしゃいましたね?おひとりでしたので、ドライバーが見逃してしまったのかもしれません」と。
あれ?と思い、何度か確認しましたが乗る予定だったバス停に間違いはなく、私ひとりしか写ってなかったというのです。
私はたしかにワンピースを着た女性と一緒に待っていたのに…
カメラを確認しますか?と言われましたが、怖くなってしまい見るのはお断りしました。
特に曰く付きの場所という訳でもありませんでしたが、背筋がヒヤッとする出来事でした。
シンプル怖くてリアルだ