死期が近い人には死者が生きて見えるのか
投稿者:jely (1)
私が幼稚園の頃、祖父が病気で亡くなり、それからずっと祖母が一緒に暮らすようになりました。
ずっと一緒に暮らしていたので、母親代わりだったところもあり、私も弟も祖母になついていました。
その祖母が数年前に、脳出血により突然亡くなりました。
私は既に実家を離れて暮らしていたので、母から聞いた話ですが、祖母が亡くなる直前に不思議なことを言っていたそうです。
祖母は晩年、認知症を患っており、少しずつ進行していました。そのため、日常会話が噛み合わないことも多くなり、母も全てを真に受けることが難しくなったので、適当にあしらうことも増えたといいます。
ある日、部屋から出てきた祖母が母に、「鈴木のばあちゃんは帰った?」と言いました。
鈴木のばあちゃんとは、私の父方の祖母です。(仮名)
父方の祖母は、もう20年も前に、私が中学の時に病気で亡くなっており、この世には存在しません。
母は、また祖母の認知症でおかしなことを言っていると思い、「何言ってるの?鈴木のばあちゃんはもう死んじゃったでしょ」と言いました。
ですが、祖母ははっきりと、今部屋に来ていて、一緒にお茶を飲んで話をしていた、と言ったそうです。
そして、こうも言いました。
「『私もそろそろ死にたいんだ、この家のお世話になるのは申し訳ないから』って言ったら、鈴木のばあちゃんが、『まだダメだよ。その時には迎えにくるから』って言って出ていったっきり、帰ってこないもんだから」と。
祖母が亡くなったのは、それから数日後だったといいます。
もしかすると、死期が近い人には、まるで生きた人間のように死者が見えるのかもしれません。
数年後に連れて行くのかと思いきや数日後w