亡き母と夢の中でケンカになったその後
投稿者:弁天 (1)
私の母は50代で病気で亡くなりました。
ずっと折り合いの悪い親子でした。
当時私はまだ20代前半でしたが、高校卒業と同時に逃げる様に実家を出て自立していました。優秀な兄達ばかり可愛がられていると思って育ちましたし、母も気性の荒い私に手を焼いていた印象です。思春期は反抗ばかりしていました。
家を出てまもなく母がガンに侵されている事が分かりました。
元々身体が弱く、特に股関節症を長く煩い「脚が痛い」「脚が痛い」といつも言っていました。転んで怪我をした際にレントゲンでガンが見つかったのです。
それからは入退院を繰り返していました。
私は時々病院に顔を見せては「どう?」と聞くだけで母も「大丈夫だから早く帰りなさい」と素気ない風でした。既に今の主人と一緒に生活を始めており、その事も母に「世間体が悪い」と何度も言われ段々顔を合わせにくくなっていきました。
容態が悪くなってからは私も泊まりこみ看病をしましたが、朦朧とした意識の中でもいつも「お兄ちゃんは」と探していました。
治療も虚しく亡くなった時、私はこんなに涙が出るのかと言うくらい泣きました。
自分でも驚きましたが素直に甘えられないまま別れてしまった事が辛くてたまりませんでした。親戚にも「もう大人なんだからしっかりしなさい」と叱られたくらいです。
四十九日が終わってもまだ私は気落ちしていました。
そんなある日、夢に初めて母が出て来ました。夢の中で「脚が痛い」「脚が痛い」と言うのです。
「どこ?」「この辺?」と私は何度も脚をさすってあげようとするのですが母が嫌がるのでとうとうケンカになり、「もう知らないよっ」と私も激昂してしまいました。
そこでハッとが覚め飛び起きました。汗びっしょりで、しばらく夢と現実が区別つかず呆然としました。ようやくベットから降り、トイレに向かったのですがドアを開けた瞬間、私は「うわっ」と叫び尻餅をつき倒れました。
そこに母が立っていたのです。その顔はにこやかで、私の小学校の入学式の時の青いスーツを着ていました。トイレの中と外でしばらく見つめ合った様に思います。
母は本当に穏やかな表情で
「いいんだよ」「ありがとう」みたいな事を言った様な気がします。
その時、私は何故か「ちゃんと愛されていた」と感じる事が出来たのです。
お互いに素直じゃなかったけど、私も母が好きだったんだと思います。
何もしてあげれなかったと悔やんでいたのだと思います。
それからは目を合わす事も出来なかった仏壇の写真を見て、手を合わすことが出来る様になりました。
私は霊感などなく、不思議体験はこの一度きりです。
以来、母が夢に出てきた事はありません。
驚いて尻餅をついた自分の行動をハッキリ覚えていて、今でも時々思い出しています。
お母さんせめてリアルと夢は逆にしてwトイレ行けなくなるwそして私なら漏らしてるわ。
うちも父と折り合いが悪く私が捻くれてしまったんですけど、父には一番可愛がられ心配させていたこともわかってるので、生前にもっと嘘でもいいから笑顔で過ごせばよかったなと後悔しています。似てるからこそ衝突するんだって言われたことあります。きっと投稿者さんもお母さんも素直になれないところがそっくりなんでしょうね。
なんでそんな登場の仕方?