私が送った場所。時間。服装。
その全部が、彼女を助けるためではなく、追い詰めるための情報だった。
記事には、被害者が以前から警察にストーカー被害を相談していたことも書かれていた。
警察には相談済みです。
昨夜見た投稿のその一文が、頭の中で別の意味に変わった。
スマホの画面が、急に手の中で冷たくなった気がした。
「あの人に、私のことを教えましたか」
見知らぬアカウントからのDMは、彼女からのメッセージだったのではないか。
震える手でSNSを開き、自分のアカウントを削除しようとした。
その直前、依頼主とのDM画面が目に入った。
「あなたみたいな人がいてくれて救われました」
私が最後に送った「お役に立てて良かったです」にも既読がついていた。
私はアカウントを消した。
すべて忘れて、元の日常に戻りたかった。
その日は眠れず、罪悪感で吐きそうになり何回もトイレに駆け込んだ。
寝不足と疲労、そして不安でぐちゃぐちゃだったが、翌日はなんとか職場に向かった。
すると、花束を持った上司が声をかけてきた。
「これ、お客さんからお前宛に届いてたぞ」
上司はかなり豪華な花束を、私の席に置いた。
「私に、ですか?」
上司は花束を置くとすぐに行ってしまった。
私は混乱しつつ、しばらくそれをぼんやり眺めていた。
よく見ると、花束にはメッセージカードが添えられていた。
そこには、SNSには載せていないはずの私の本名が書かれていた。
「あなたのおかげで、見つかりました。本当にありがとうございます」





















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