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ヒトコワ

サービス残業さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

あなたのおかげです
短編 2026/06/12 15:22 3,995view
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休憩時間にスマホを見ていると、あるニュースが目に入った。

「○○県××市付近で女性刺殺、以前からストーカー被害か」

ニュースに映っていた写真は、コンビニであった女の人だった。

意味が分かったのは、数秒遅れてからだった。

その間に、私は息の仕方を忘れていた。

私が送った場所。時間。服装。

その全部が、彼女を助けるためではなく、追い詰めるための情報だった。

記事には、被害者が以前から警察にストーカー被害を相談していたことも書かれていた。

警察には相談済みです。

昨夜見た投稿のその一文が、頭の中で別の意味に変わった。

スマホの画面が、急に手の中で冷たくなった気がした。

「あの人に、私のことを教えましたか」

見知らぬアカウントからのDMは、彼女からのメッセージだったのではないか。

震える手でSNSを開き、自分のアカウントを削除しようとした。

その直前、依頼主とのDM画面が目に入った。

「あなたみたいな人がいてくれて救われました」

私が最後に送った「お役に立てて良かったです」にも既読がついていた。

私はアカウントを消した。

すべて忘れて、元の日常に戻りたかった。

*

*

その日は眠れず、罪悪感で吐きそうになり何回もトイレに駆け込んだ。

寝不足と疲労、そして不安でぐちゃぐちゃだったが、翌日はなんとか職場に向かった。

すると、花束を持った上司が声をかけてきた。

「これ、お客さんからお前宛に届いてたぞ」

上司はかなり豪華な花束を、私の席に置いた。

「私に、ですか?」

上司は花束を置くとすぐに行ってしまった。

私は混乱しつつ、しばらくそれをぼんやり眺めていた。

よく見ると、花束にはメッセージカードが添えられていた。

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