今から話す話は、自分が見た夢の話です。
別にそのあと現実に出てきたとか、そういう話ではありません。
夢の中で、自分はあるアパートに引っ越しをしました。
ひとりではなく、家族で、です。
夢の中で最初に見た景色は、引っ越しをした部屋でした。
なんだか横に長く、部屋にあるのはベッドとテレビ、そして小さな机だけ。
夢の中だから、変な部屋ではありますが自分は別に特段変だとは思っていませんでした。
部屋に入って、これが新しい部屋か~などと自分、妹、母親で話していると、ピンポーンと、軽い音でチャイムが鳴りました。
ドアを開けると、アパートの管理人らしきおじさんがいて、そのまま自分と母親、そしておじさんで話しました。
そうして話していると、ふと母親の右肩の上に、三十代ぐらいの男性の顔が浮かんでいます。
本能なのか、夢だからなのか、一目見て幽霊だとわかりました。
しかし、半透明ではあるのですが…やけに実体というか、生気があるというか……とにかく、話しかけたら返事を返してきそうなぐらいな存在に見えたんです。
普段の自分なら決して話しかけるなんてしないか、おびえるぐらいすると思うのですが、夢の中では話しかけてしまいました。
「あなたはだれですか?」
「幽霊です。ここにいるわけではなく、自身とこの部屋が写った写真を通してここに存在しているので、ここに憑いているわけではありません。」
やけに紳士的で説明口調な幽霊でした。
自分はオカルト系の話が好きで、いろいろと話を知っていたので、そういう幽霊もいるんだな、という感想だけがありました。
母親や妹、管理人のおじさんが見えていたかは定かではありません。
ただ、確かにその幽霊はぼーっとそこに立っているだけで、母親についていくでもなく、時々見えなくなったり、現れたりを繰り返すのみでした。
そこから少し時間が飛び、空の端が橙色になるぐらいの時間帯の時。
妹と母親はアパートの住民と一緒にご飯を食べるといって出ていき、なぜか自分は部屋に残ることにしました。
部屋の中で昔にあったような、厚いタイプのテレビを見ながら、スマホを触っていると先程の幽霊が視界の端に現れました。
あらわれた幽霊はやはりぼーっと立っているだけで、何をするでもありません。
気になって、スマホで正体を調べてみました。
そもそもさっきの幽霊の説明通りなら、スマホの検索結果に現れるわけがありませんし、名前すら聞いていないのでなんと検索したかはわかりませんが、とにかく調べました。
こういうところは、さすが夢、といった感じで、どんなサイトかはわかりませんが、とにかく検索は成功し、その生態というか、死態というのでしょうか?それがヒットしました。
『幽霊。ぼーっと立っていて、質問するといらないことまで教えてくる。』
夢ながらに、なんて薄情な説明だとすこし笑いました。


























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