これは僕が高2の時の話です。
僕の家の隣には教会が建っていました。確かカトリックだったと思います。
その日は部活で帰るのが遅くなっていました。最寄り駅についたのは10時頃でしょうか。当時僕は帰り道にYouTubeで音楽を聞くのが日課でした。
ちょうど教会の門辺りで広告が入って視線をスマホに落としました。ふと視線を感じて顔をあげると女性と目が合いました。教会の壁に脱力した様子で寄りかかりこちらをジッと見ています。目は虚ろで大きく開いていました。僕は全身がゾワリと総毛立ちました。軽くパニックになりながら走って家まで逃げ帰ったのです。あれは人間なのか、もしくは…。
後日あの教会について母に聞きました。すると、母はこう答えました。あの教会はアルコール依存症などの患者を支援していると。なかには薬物依存の患者もいるらしい。なるほど、あの脱力した様子に虚ろな目はそういうことなのか。下手な心霊体験よりも恐ろしく感じました。
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