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呪い・祟り

さかなさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

くっつける(前投稿『くっついてきちゃう』関連)
長編 2025/12/19 21:23 94view

ここでおれが「はぁ?なに言ってんだおまえ」って言う前に

しゃからおっこんなや。おまえが訊いてくんのつきおうて応えたっとんのにこんくらい言うてもええやろがい。あとお前さあ、読んだぞおまえが書いた『呪いのかけかたを教えてやろうか』ってやつ。
あれおまえ、大事なとこわざと書かへんだやろ。呪う相手をほんまにきっちり認識して特定できてへんと呪いが相手を見つけられんくて自分に帰ってくることがあるて、おまえわざと書かへんだやろ。
ほんま性格悪いなおまえ。ああいうもんネットに出すんなら注意喚起くらいしとけや。あかんぞあんなん。おれとおまえは系統ちゃうけど、おれだけやのぉてわかるもんはそんくらいわかるぞ。
ほんでなに、『くっついてきちゃう』てやつ。おれとの話は別に書いてええけどやな、もぉちょいタイトルなんとかならんかったんかあれ。なんじゃ『くっついてきちゃう』て。
性格悪いだけやのおてタイトル考えるセンスもないんかいおわっとんなおまえ。同情するわー。ちゅうかやな、おまえ今日のこの話もあっこのサイトに書いたりするつもりやろ。・・・まあええけど。
ええけどやな、せめてタイトルはもっとええやつにせえよな?あほみたいなタイトルやとおまえはどぉでもええけどおれまであほみたいやんけ。
・・・・あー。まあええわ。

実はこいつはいつもこうだ。呑みながら話をしてて、最初は結構ちゃんと話をするのに、ちょっと酔ってきてもっと呑みたい、面倒な話をしたくないってなったら本気でキレてないくせに関西弁?
でまくしたてて話をうやむやで終わらせようとする。でも、こいつが本当に質問に応える気がある時は「まあええわ」から本題に入るんだ。

それに、酔わせた方がこっちにも都合がいい。こいつはおれ相手でも素面の時はこういう話はめったにしないし、しても肝心なとこはうまくはぐらかしやがる。
でも酔うと普段言わないとこまでポロるのをおれは知ってるからな。っていうか『くっついてきちゃう』の話、あれは珍しく機嫌良さそうに自分から話してきて若干キモかった。

えーと、念を意図的に狙った相手にくっつけることができるかどうかって話だったよな。まあ、できるよ。悪い念なら、簡単な方法なら最初に言ったハラスメントクズどもに倣えばいい。
ハラスメントみたいな「明確な行為、言動」はとらずに、演技でいいから、空気悪くすりゃいいんだ。誰にもあたったり追い込んだりしないけど、一人でムカついてるふりしたり機嫌悪そうなふりしたり、
イラついた口調で独り言言ったり「あーーーもう!」みたいな感じでクソデカため息ついたりしてな。
そうしてりゃ、周囲の人は嫌な気分になるわな。最初のうちは心配してくれる人もいるかもしれないけど、しつこく続けてると「空気悪くすんなよ、不快だし不愉快だわ」ってなるだろうよ。
これを特定の個人にくっつけたいなら、その相手にだけ嫌そうにしたりイラついてみせたりすればいい。
当たり前?そうだな、当たり前だ。でもな、これ思うんだけど、「空気読め」から始まった「空気」って言葉が普通に使われるようになったからこそ、「念」ってものも・・・
あくまでふわっとした感じではあるけど、一応のところ言語化できるようになったんじゃないかってな。「空気」ってのは、漏れ出た「念」を感じ取った感覚を「空気」という言葉で顕したものじゃないかって。
逆に言うと、「空気」なんて言葉が一般化するほど、「念」の感受性が高い人が増えてるのかもしれないな。わかんないけどな。

ここで「念の感受性ってなんだよ?」と訊いてみたが、

だからわかんないって。おれだってさんざん念だの心だの言ってきたけど、自分の中でこれだ!っていう言語化なんかできなかったんだから。そもそもうちの流派からして「念とはこういうものである」なんて
定義はないっつうか、そんなもんは自分で理解しろ、みたいなとこなんだから。
それでおれが思うに、念を感じる感受性は昔から誰にでもあったけど、念というものを、例えば科学みたいにはっきりと認識して理解した上で「念とは」と定義して、さらに誰にでも伝わるように言語化する。
までいかなくとも、それをやっとこさ『空気』という誰にでもなんとなくわかる言葉にできる発想を得るくらい感じ取れるというか、『空気』って言葉で『よくわからないけど、なんとなく感じるもの=念』
を言語として顕すことができた人がいて、その「空気」という言葉が一般化するくらい受け入れられる人がいたってこと。
正直、初めて『空気読め』なんて言葉を知った時はハァ?またくだらねえガキ言葉が流行ってんのかよって思った。でも、空気読めないとか空気悪くするとかいう言葉まで出てきて、
これはもしかしたら感じ取った念を空気という言葉で顕してるんじゃないかって。それがおれの中では衝撃的だったんだよ。
最初は気に入らなかったけどさ、そう思ってからはおれは空気って言葉は使うよ。便利な言葉だし、今のところ空気より上手い言葉も思いつかないからな。でも、なぁんかなあ。もっとちゃんと空気以上に直撃っつうか、
これだ!って言葉にできないのかなあってずっと思ってんだよなあ。不立文字なんて言葉もあるけど、おれは宗教じゃないから、自分が説明するんなら自分が理解して納得できる言葉にしたいんだよ。

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