初めてレイと話したのは、転校してきてすぐの頃でした。
転校したての私を取り囲んで質問攻めする他の子達と違って、レイは教室の隅っこで1人、まるで、この世のものなど、何一つ興味が無いと言う顔で頬杖を付いていました。
その姿を見て、私はレイに強い興味を持ちました。この子は一体、何を考えてどう生きてきたのか。
そこから仲良くなるまで、そう時間はかからなかったです。
レイはクラスの中でも、特に浮いてる存在で。
というより、酷いいじめを受けていました。具体的に言えば、
みんなから徹底的に無視される、
机に菊の花を飾られる、
机を勝手に撤去される。
とかあったって、本人が言ってました。酷いですよね。ほんと。
でも、私もレイと話してると、
他の子達から冷たい目で見られるようになって、
次第に避けられるようになって、
気がつけば私も無視されるようになってました。
急いでこの状況を打破しようと、他の子とも話そうとしたんですが、レイが物凄く嫌がるんです。私がいればいいでしょ?って。その時の目があまりにも据わっていて、怖くて頷くしか出来ませんでした。
次第に、レイは私の事を束縛するようになっていきました。別の子と話してると、遠くから物凄い形相で睨んでくるんです。結果的に、レイ以外に友達は出来ませんでした。
あの据わった目で何か言われると、従うしかないような気がしてしまうんです。
そんなある時でした。レイに、家に来てよって言われました。
これからずっと家に居てくれてもいいよなんて言い出すもんだから、ははは…って愛想笑いしながらも、内心はビクビクしてましたけど。
それで放課後、教えてもらった住所まで自転車で行って、初めてレイの家を見たんですが、まぁ、お世辞にも綺麗なお家とは言えなかったですね。
それで呼び鈴を押したんですが、壊れているのか何も反応がなかったんです。だから、仕方なくドアをノックして、レイー!来たよー!って叫んでると、鍵空いてるから入って〜って、聞こえました。
どこか空虚な、やけに抑揚のない声でした。
お邪魔しまーすって言いながら扉を開けました。
家の中を見て、心臓が止まりそうになりました。
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だって、明らかに廃墟なんですもん。
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