まずは俯いているトイレの花子さんっぽい少女の絵をささっと描き上げる。
イラストを用意するのが面倒だったため、イラストは5分ほどで適当に描いたものになる。
手早く描いたにしてはそれなりにいい感じに描けていた。
そしてクライマックスのオチのところで、こっちを見る少女と目が合うようなイラストを描こうとしたのだが……。
ボクの想定では、それこそ花子さんみたいな幼い女の子がにやりとしてこちらを見ているイラストを描こうとしていた。
しかし、できあがったイラストはそれとは完全にかけ離れたものになった。
5分程度しかかけていないにも関わらず、イラストはあまりにもリアルな人間の顔になった。
それも少女というより少し大人の、何なら少し老け始めたくらいの顔ができあがってしまった。
雰囲気としては与謝野晶子に近い、全く知らない女性の顔。それがしかめ面でこちらを睨んでいるのである。
念押しするが、ボクはリアルな人間の顔は描き慣れていないし、もちろん5分で描き上げる技量もない。
それなのに、イラストの女性は鋭い目でじっと画面のこちら側を見てくるのだ。
一応は描き上げたので動画に組み込みはしたが、あまりにも気味が悪かったため、本来は動画の最後にしばらく表示しておくつもりだったが、サブリミナル的に一瞬映るようにするだけに留めておいた。
このイラストはまだPC内には残っているが、あまりに気持ちが悪いため、動画を作り終えてからは一度も開かないようにしている。
このイラストが描き上がったのは果たして偶然なのだろうか。
いつか霊媒師のもとへ持ち込んで検証してみたいと思う。






















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