父からこの前聞いた父の友人が体験した話です。
名前は仮にAさんとでもしておきましょう。
Aさんは怖い話によくいる幽霊とか信じていないタイプの人だったそうです。
当時ひとり暮らしすることになって、異常に安いアパートの一室をかりたそうで、不動産屋さんに自分は事故物件とか気にしない旨を伝えると案の定そこは事故物件だったみたいです。以前の住人は首吊り自殺、死因は窒息死。そんな事故物件でもAさんは住み始めました。
しかし、住み始めると想像通り、夜中に物音が聞こえてきたらしいです。そこそこ大きくて、隣人とあったときに話題に出すと隣人も聞こえており、気になっていたということだったみたいです。しかも、隣人が言うにはだんだん音が近づいて来ていないか、と。その日からAさんは夜中に聞こえてくる音に耳を澄ましてみると確かに近づいてきているように聞こえてきたとか。そこからも数日過ごすと、近づいてきている感覚は確かなものになっていきました。
Aさんはロフトで寝ており、階段を上らないとたどり着けないし、その階段を上ったときにはギイッと木の軋む音がするそうなのですが、ある晩はギイッと確かに木の軋む音がしたそうです。翌晩も眠っていると木の軋む音が二回鳴ったと。本当に幽霊が近づいてきていることを確信したAさんは近くの友人の部屋に転がり込み、急いで引っ越しの手続きを進めました。
友人の部屋に転がり込んで数日後。
自分の部屋に荷物を取りに幽霊は出ないであろう昼間に向かったAさんは隣人の部屋でも荷造りが行われていることに気づきます。
顔を出すとそこには隣人の両親を思われる夫婦が荷造りしており、隣人さんも引っ越しするんですかと尋ねると、隣人は死亡していたそうです。
しかも死因は窒息死。
隣人も危機を感じ、近くの寺でお札をもらい、貼っていたそうなのですが、隣人の喉にはそのお札が詰まっていて窒息死したそうです。
これは、数年前の事故物件ブーム時に起こった話です。
























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