どこからか、音がした。いや、違う。
音は、私たちの真上(頭上)から降ってきた。
ヒュウ、と突風が吹き抜け、スマートフォンのライトが激しく揺れる。
恐る恐るライトの光を上へと向けた、その瞬間。
「うわあああああああああ!!!!」
Cが狂ったような悲鳴を上げて尻もちをついた。
頭上の太い枝から、ロープで首を吊った男が、ダラリとぶら下がっていた。
青白い顔。見開かれた血走った目。それは、中学時代の姿のままの、Aだった。
信じられないことに、首を吊った状態のAの口が、ニチャアと不気味に釣り上がった。
次の瞬間、頭上の闇の至る所から、鼓膜を破らんばかりの怒鳴り声が、地響きのように降ってきた。
『なんで忘れてるんだよおおおお!!!』
『許さない!!! 許さない!!! 許さない!!!』
「ひっ、うあああ!!」
私たちはスコップも手紙も放り出し、狂ったように走り出した。
背後からは、大木からドサリと何かが激しく落ちる音と、四足歩行で凄まじいスピードで追いかけてくる「何か」の気配が迫ってくる。
あの日、私たちが無意識に植え付けた「悪意」は、怪物の姿となって、今もあの暗い森林の中で私たちを待ち続けている。
前のページ
2/2
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 7票

























書き直しました。