ゴミ屋敷
投稿者:mp (3)
世の中にはゴミ屋敷というものがある。
俺の家もその1つだ。
きっかけは1つの粗大ごみだった。
その上に集めてきたゴミをどんどん積み上げていった。
瞬く間にゴミが増え、悪臭も出てきていた。
入りきらなくなったゴミは家の周りに置いていき、やがて周囲がゴミで埋まった。
このころから住人が不審に思い騒ぎ出した。
でも俺は捨てようとせず、ゴミを増やしていくばかりだった。
町内会のおじさんが怒鳴りに来たり、時にはTVのレポーターが取材に訪れることもあったが
俺はすべて無視した。
俺から話を聞けないと悟ったレポーターは近所の住人を捕まえてはインタビューをしていった。
住人A「あの家の人いろんなところから借金してるらしいですよ。」
住人B「奥さんに逃げられてからおかしくなったみたいで…」
住人たちは鬱憤晴らしに俺のことを好き勝手喋っていた。
(アイツら…俺が何もしなのを良いことにあることないこと言いふらしやがって…)
やがて俺の家はテレビで放送され全国的に注目を浴びることとなった。
ある日、事件が起きる。
俺がゴミを集めて家に帰ってきたら我が家が燃えていたのだ。
俺「嘘だろ?俺の家が…」
突然のことに理解できず、ただ立ち尽くすだけだった。
現場が俺の家だからか警察もまともに取り合ってくれなかった。
ゴミどころか家まで燃えてしまった俺は別の地に引っ越した。
俺「家が燃えるのは予想外だったけど、もうゴミを集める必要が無いのは嬉しいな。
それにここから俺の新たな人生が始まるってことだしな。
あー後は…次の奥さんはもっと寛容だと良いなぁ。」
面白かった。
焼け跡から、粗大ゴミの残骸が出てきたら、終わりだな。
ゴミ屋敷にしては、いけません。