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妖怪・風習・伝奇

太山みせるさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

謎の葛籠(つづら)
短編 2023/12/31 10:48 2,608view
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祖母から聞いた先祖の話

その昔、二人の武士が戦が嫌になり、武士の身分を捨てて農民になった
彼らは死ぬ前に大きな葛籠に何かを入れて、それを家の梁に吊るした
そして家族に、
「この葛籠は見てはならない。見たら目が潰れる」
と言い残した

その後何十年も、葛籠は梁に吊されたままだった

ある代の跡取り息子が、目の不自由な女性を嫁にした

その嫁が一人で留守番をしている時に、火事になった
慌てて火を消そうとするも、目が不自由なのでままならない
その時、突然葛籠が落ちてきて、火は消えた

家族は、先祖が助けてくれたと言って有り難く思ったという
葛籠は開けられることもなく、元の場所に吊された

明治時代になった

ある代の家長は息子の素行で悩んでいた
あちこちで遊び歩いては問題を起こしていたのだ

借金も溜まった息子は、葛籠を売ろうと言い出した
家長が反対をする中、勝手に葛籠を下ろして開けてしまった

だが、見たら目が潰れると何十年も言い伝えられてきた物だ
本当に潰れたらどうしよう!
結局、息子は怖くなって中身を見なかった
その後、彼の素行は少しは改善されたという

下ろした葛籠は再び吊されることはなかった

怖くなった家長が、海に流したのだ

葛籠には、なにが入っていたのだろうか?

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関連タグ: #事故物件#海#火事
コメント(2)
  • kanaです。なんだか歴史ロマンを感じますねぇ。

    2023/12/31/11:25
  • 有難うございますm(_ _)m
    どこかに残しておきたくて、ここに書かせて頂きました
    中身は結局分からないままで、モヤっとした方、申し訳ございません

    2024/01/01/15:57

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