死ぬ前の臭い
投稿者:モチゴメ (1)
みなさんは人が死ぬ前の臭いを知ってますか?
私は人が死ぬ前に臭いでその人が死ぬかどうかわかります。
それは生臭いような、ケモノ臭いような、生肉が腐っていくような、長く嗅いでいると気持ちが悪くなるなんとも言えない匂いです。
祖父や祖母、親戚が亡くなる前など、私は何回もこの臭いを嗅ぎました。
私と同様に母もこの臭いがわかるのですが、2人ともその臭いの濃さで今日中に亡くなるとか、1週間くらいは大丈夫、と死ぬ日をおおよそ当てることもできたりします。
なので、お見舞いなどに行った後は不謹慎ではありますが「これはもう今日もたないね」「このくらいなら今週中かな?」なんて話をします。
ただ、この匂いのおかげで事前に仕事を休む日を予測できたり、喪服を準備できたり、危篤の際などは病室を聞かなくても臭いで部屋がわかったりするので、気分は悪くなりますが便利な能力だと思っていました。
なぜなら、この臭いを感じる時は、寝込んでいたり、入院していたり、寿命僅だなという状況ばかりだったので、病人が発する特有の臭いなのだと思っていたからです。
私と母の中では死ぬ前に亡くなる人の内臓機能などが停止していっている時に出る匂いで、私たちはたまたまそれがわかる。
そのくらいの認識でした。
ある時までは。
それは、私と母が高速道路に乗っていた時の出来事です。
車内で話しをしていたら、ふいにその臭いがしてきました。
私は母に聞きました。
「ねえ、なんかさ、あの臭いしない?」
母も眉を顰めながら言いました。
「アンタも思った?私も気のせいかと思ってたんだけど…、やっぱりするよね?」
でも私たちの周りで今入院している人などはいません。
2人でなんでだろうね、と話しながら運転を続けているとある事に気づきました。
「ねえ、臭い濃くなった?」
「うん、どんどん強くなってる」
私たちはどんどん濃く強くなる臭いに恐怖しました。
なぜなら、経験上この臭いの濃さで人が死ななかったことが一度もなかったですし、今は私たち2人しか車に乗っていません。
私たちにとっては、死ぬのは私たちかどちらかだと思うには充分な要素だったのです。
普段は高速道路で窓を開けない私ですが、どんどん強くなる臭いに耐えかねて私は窓を開けました。
そして窓を開けた私は臭いの元に気づき母に対して叫びました。
「お母さん!車線変えて!」
「え?なんで?」
「いいから!1番端まで行って!」
母は私の強い口調を不思議がりながらも車線を変更して、1番端まで移動した時に言いました。
「臭いが、」
「しなくなったでしょ?」
「え?なんで?」
「わかんない…、けど、窓を開けたらあの臭いが後ろから近づいて来てる気がした」
本当にあるんだなあ
ファイナルディスティネーション
私の母も同じです、ご近所さんを見て「あの人あと3日だ」
…と言えばその通りに。
私もたまにわかります、初めてはスーパーで鼻をつぐむ臭いに嘔吐しそうになった時。
「なにこれ臭い人でもいるの?」なんて知らず呟くと「これが死臭だよ」と母。
…そうでしたか、確かに誰も動じてねぇ…
不思議ですよね、わかってもどうしようもないのに。
著者です。
コメントありがとうございます。
私と母以外にもわかる方がいたらと思い投稿したので、他にもいることがわかって嬉しいです!
本当になんとも言えない独特な臭いなんですよね、しばらく鼻に残るし…
本当にそうです、わかってもどうしようもないんですよね。
私は韓国人です もしこの内容を韓国語に翻訳して話をユーチューブに載せてもいいですか?
死期がわかる能力。死期を故意に回避したら、本当はその時死ぬはずだった運命を狂わせたことになる。つまりいずれあなたは回避したことによるツケを払うため、もっと凄惨な死に方をすることになる。代償は大きいね。みな死ぬんだから素直に受け入れることが大切だと思う。俺も臭いがわかるから。今、ひとりで部屋にいるのに臭う。130年間ありがとう。