神様の喧嘩?
投稿者:砂の素直 (2)
私が18歳で実家をでるまで続いた、夢のお話しです。
私の実家は当時、昔ながらの平屋でとても古い造りの家でした。一部屋一部屋は広いのですが、部屋数は少ない造りです。兄弟もいたので小学三年生くらいになった時、私はおばあちゃんの部屋で一緒に寝るようになりました。
おばあちゃんの部屋は、襖で区切られた茶の間にある神棚のちょうど裏側にありました。
そのぐらいの時期から毎日ではないですが、たびたび不思議な夢を見る事が増えました。
夢の内容は、宇宙っぽい広い空間で白っぽい渦のようなものから必死で逃げていたり、白っぽい渦だけがでてきて吸い込まれそうな程キラキラと輝いて綺麗だなと眺めていた夢の二種類でした。前者の夢の時は、とても怖くて汗だくで飛び起きる事もありましたが、後者の夢は恐怖は感じないけれど、朝から何だかとても疲れます。
それは、18歳で実家をでて一人暮らしを始めるまで定期的に続きました。
実家をでてからは、その夢を見ることも一年に数度程と数えるほどに減っていましたが、恐怖を感じる方の夢の方が多かったかと思います。
そんな私も20代半ばくらいの頃、久しぶりに実家に帰省した時、父が神棚の整理をするために神主さんを呼んだけど母が仕事で同席出来ないから代わりに私が同席するように求められました。
面倒だなと感じつつ、おばあちゃんと一緒に、神主さんへの茶菓子やお茶の準備に座布団をだしたりとお迎えの準備をし、神棚の整理って何するんだろうなと考えていました。
神主さんをお迎えしてからは父が神棚の件をお願いして、早速神棚を確認しましょうという話になりました。
父が神棚に祭ってある二枚の白い封書を取り出した時、神主さんは少し厳しい顔をされていたように思います。そして二枚の白い封書を確認して父とおばあちゃんに注意をしました。
「神棚は神様の家です。神棚にはお一人の神様しか祭ってはいけません。一つしかない神棚に無理やり神様をお二人祭ってしまうのは神様同士が喧嘩なさってしまいます。」「もうお一人の神様は私の方で持ち帰らせていただきますね」とお話しされました。
そのお話しを聞いたとき私の中でストンと納得できたように感じました。
私が寝ていた場所は、ちょうど神棚の裏側に位置します。もしかしたら頭の上で喧嘩してたのかもなぁと。
神主さんが帰宅後、父はおばあちゃんに神棚の管理を任せていたのにと怒っていました。しかし世帯主は父なのだし、おばあちゃんはそもそも、神棚に手も届かず足も悪いため脚立に登れないのだから、父か母が管理するのが筋ではないかと思います。
その後はあの夢を見ることもさらに減り、今ではもう見ることはなくなりました。
神様どおし、居心地が悪かったのでしょう。