深夜になると歩くおばさんの謎

近所の人がいつも歩いていて怖いです。
歩いている人は女性なのですが、深夜になっても歩いています。
夜中の0時、1時、2時と、1時間おきに歩いているのです。
深夜に歩いているのも気持ち悪いですが、そこからいつまでも歩いているところがもっと気持ち悪く、近所も不安になります。

その女性は50歳前後の中年の女性で、旦那さんはいないのですが、20代の息子さんはいるようです。
20代の息子さんはお母さんがなにをしているのか寝ていて知らないのか、または知っていても相手にしていないのか。
どこか親子関係もいまいち謎な親子です。

たまに自転車でパートに出かけているようで、夕方から夜にかけて近所のおばさんは長時間いなくなるときがあります。夜22時過ぎ頃に家の明かりがつくのですが、それから家の中で声で歌を歌ったり、ダンスをしたりするのが窓から見えます。

「ずいぶん元気な人だな」と思うのですが、それから深夜になると歩くのですから不思議な人だなと思っていました。

そんな矢先、問題が起こりました。
あの問題の主婦が夜に外でザザザザザッと音を出すようになります。
ざざざざざっというなにか金属音のような音を出しながら歩いているのです。
窓から見ると、スコップを持っています。
「こんな夜中にスコップを持っているのも気持ち悪いな」と思いますが、引きずっているところもまた恐怖です。

頭がズレてるのか、おかしいのか、不思議な行動をするおばさんだなと近所の人たちが噂を始めます。

ちょっと怖いので、近所の人が監視カメラを取り付けたというのに見てみました。
深夜におばさんが出てきて、家の前をウロウロしたら、違う家の前をウロウロしています。
また、犬に向かって威嚇したり、ゴミ捨て場に捨ててあるゴミの袋を開けて、中からゴミを出してボールに入れて持ち帰る姿が映っているなど、不思議な行動を深夜にしていたのです。

それから半年後、おばさんと息子さんは引っ越して行きました。
住んでいた家には拾ってきたのか、ゴミがたくさん置いてあり、いわゆるゴミ屋敷と化していました。

そして、異様な臭いが漂ってくるし、ネズミが歩き回る恐怖の家として近所ではいわくつきの家として怖がられています。