卒業アルバムに写っている見知らぬ女の子

実家に帰って自分の部屋を整理していたら、中学の卒業アルバムを見つけました。
懐かしさから久しぶりに見てみたのですが、集合写真に1人見知らぬ女の子が写っていたのです。

こんな子いたっけ？
生徒数が少ない学校だったから、殆どの生徒を覚えていると思っていましたが、その女の子だけなぜか記憶にありません。

思い出せないことにモヤモヤして落ち着かずにいたら、家のインターフォンが鳴りました。

母か父が対応してくれるかなと思い、私は卒業アルバムをまた見返していたのですが、またインターフォンが鳴らされたのです。
「2人とも、買い物にでも出ているのかな？」と思いながら玄関へ行き、ドアを開けましたが、そこには誰もいませんでした。

おかしいなと思って部屋に戻ると、今度は外から私の名前を呼ぶ女性の声が聞こえました。

誰だろう、地元の友達が遊びに来たんだろうかと思い、部屋の窓を開けて外を見たのですが、誰もいないのです。

時計を見るとさっきまで昼の13時だったはずが、いつの間にか夜の2時になっていました。

おかしい、絶対におかしい。
異常事態に怯えながら自分の部屋を出て、両親の部屋に行ったのですが、いるはずの2人がどこにもいないのです。

家の中をあちこち探してもおらず、何かが変だと思っていたら、またインターフォンが鳴らされました。
走って玄関へ行き、勢いよくドアを開けると、そこは何もない真っ暗闇でした。

ここで私の記憶は途切れています。

次に目が覚めたのは翌日の昼で、実家の自分の部屋で寝ていたようでした。

近くに開いてあった卒業アルバムを見ましたが、見知らぬ女の子はどこにも写っていなかったのです。
未だにあれが夢だったのか、それとも現実だったのかわかりません。