学校のキャンプ
投稿者:るひぃ (1)
私が通っていた小学校は全体的に生徒数が少なく、各学年40人程度しかいなかったためとてもアットホームで大体の子の名前と顔が分かるぐらいでした。そのため保護者と連携して学校全体で行う行事も多く、フリーマーケットやキャンプといった様々な行事が行われていました。
私が不思議な体験をしたのは、小学4年生の夏に行われたキャンプの日でした。
キャンプといっても運動場でカレーを作って近くの川で遊び、夜は体育館で泊まるという学校の中だけのキャンプでした。
そして、その年は初めての試みで夜の学校を使って肝試しが行われました。
もちろん苦手な子は参加しなくてもよく、参加しないかわりに体育館で映画を上映するといったものでした。
私は仲の良かった5人組でいつも行動しており、肝試しも友達が参加するといったので怖いのがあまり得意ではないものの参加しました。私の学校は教室がある1棟と音楽室などの特別な教室がある2棟とで分かれていたのですが、その日は2棟以外立ち入り禁止と言われていました。理科室や音楽室にあるハンコを押して帰ってくるという単純なルールで、保護者が仕掛け人のオバケになって驚かしてくるという説明をうけてスタートしました。
始まって最初は特に仕掛け人もおらず、真っ暗な学校というだけで怖さと興奮がありみんなでワイワイ言いながら進んでいきました。すると、1棟と2棟をつなぐ渡り廊下から今日は立ち入り禁止と言われているはずの1棟に女の子が立っているのが見えました。仕掛け人の保護者にしては小さく、小学2年生ぐらいの背丈でした。
私は振り返って他のみんなに「あそこって入ったらダメなところだよね」と言うと、「何の話?」と言われました。「何って、あそこに誰かおるやん」と言ってもう一度渡り廊下を見ると誰もいませんでした。すぐに友達が「誰かの親がいたんだよ」と言って進み出したので私も詮索することなくそのまま進みました。
初めて肝試しがあったその年は、開校から130周年の記念の周年だったからだと後に知りました。きっと130周年のお祝いに昔の生徒が驚かしにきてくれたのだと思っています。
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