約束の手紙の再会
投稿者:ぴ (414)
封筒を開けるときは本当に胸がどきどきしたものです。
そして手紙を読んで、私は嬉しかったです。
だってその手紙には今週末に私に会いにくると書いてあったからでした。
やっと守られる約束に嬉しくなったし、その日の内に家をきれいに片づけ始めました。
だけど、考えれば考えるほど不思議なことはあったのです。
実家から離れた場所で一人暮らしをしていた私の住所をどうやって知ったのか気になりました。
だからさりげなく両親に聞いてみたけど、私の住所なんて誰にも教えてないし、私だって知らないと言われました。
そこで自分が借金のあてにお金をせびりに来られるのが嫌で、両親にすら住所を教えてなかったことを思い出しました。
そしたらどうやってこの住所を調べたんだろうと益々不思議に思ったのです。
やってくる週末が待ち遠しく、二人に会えると聞いて、しばらく行ってなかった美容院にもいったし、ご馳走も用意していました。
こうして訪ねてくる日を待ち遠しく思いました。
そして待ちに待った週末に予定どおりに私を訪ねてきた夫婦を見て、昔に戻ったように大泣きしてしまいました。
大の大人がこんなに泣くかと思うくらいに泣いて、二人に子供みたいに抱きしめてもらいました。
懐かしい昔を思い出すようにいろんな話をしました。
そして辛かったことや寂しかったこともすべて夫婦に打ち明けました。
二人はずっと静かに聞いてくれて、時には一緒に泣いてくれて、私の心を慰めてくれました。
約束を守れなくてごめんとしきりに謝ってくれ、もうそれだけで、私の心は満足しました。
夫婦は何も変わっていなくて、昔と同じように私に優しかったです。
それにすごく救われたし、生きてて良かったとまで思いました。
夫婦は私に大切な人を作るように諭しました。
私たちが約束を守れなかったせいで、人を信用できなくさせてごめんと、これからは人を信頼して大切な人を作ってほしいと言ったのです。
もう胸がいっぱいになって、泣けました。
私は泊まっていってほしいと頼み込んだのですが、明日用事があるからと頑なに断られました。
二人はすごく急いでいるようで、でも私との再会を酷く惜しんでくれているようにも見えました。
こうして夫婦が去っていき、でも心がすごく晴れやかになるのを感じました。
これまではあの手紙がわだかまりとなっていて、ずっと人を信用できなかったけど、再会の約束が守られたことで、もう人を信用してもいいような気がしたのです。
あっという間の再会でしたが、大満足でした。
また会いたいときは、手紙の住所に訪ねていけばまた会えると思っていたのです。
そしてすぐに次の週に二人に会いにいったのですが、私はそこで信じられない話を聞きました。
その住所は夫婦の家ではなく、夫婦の子供さんが住んでいた家でした。
心温まるお話でした。
老夫婦に出会えて良かったですね。
いいお話ですね。情景を思い浮かべたら涙がでてきました。