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不思議体験

wafflewaffleさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

だれ、、?
短編 2022/11/18 02:05 835view

私が中学生の時のはなし。まだ夏の暑さ残る頃で、半袖短パンのパジャマで寝ていた。

それでも暑かったのか、それともただ寝相が悪いのか、布団は一切かかっていない。まあいつもの事だ。

この日はたしか、前日が塾で寝るのが遅くなり朝が非常に辛かった。

アラームが鳴り、『うるさいなぁ』と思いながらもぐーっと伸びをして起床。と思いきやそのまま脚は合蹠で体を倒し二度寝に入る、、なーんてこと母はさせる訳がないので、『早く起きないと!遅刻するよ!』とリビングから聞こえてくる。

相変わらず声がでかいな、、さーてと、しょうがない。起きるか。そう思い立ちあがろうとした時何か視界に違和感を覚えた。

なんだこれ、、スネの部分が両足とも赤い。触れてみるが熱を持っているわけでもなく、痛くも痒くもない。

ん、、?

よく見るとその赤み、『手』の形じゃない?、、、

いやいや気のせいだよ笑

そんなわけないじゃん笑

そっと自分の手をスネの赤みに当ててみた。

『え』

なんでピッタリ?そう、私の手がピッタリハマる。

いやいやおかしいでしょ笑

うちの手だとしたらうちの寝方おかしいでしょ。これがもし自分の手なら、体育座りで腕を内側から通すようにふくらはぎを握ってたことになる。

そんな寝方する?まあいいや、とりあえず自分の手とフィットしてるなら自分かもしれない。

朝ごはんを食べ、体育着に着替えている時、『あんたなにそれ?』

『え、、、まだ残ってるの?』

起床してからかれこれ30分はっているが、スネの赤みは一切薄れていない。こんなに残る?と思ったが、まあもう少し様子見ようとそのままそっとした。

学校に着く頃にはもう忘れていた。

みんなとわちゃわちゃしている時に、友達が私の脚を指差した。

『どしたの?足が赤い』

『え?うそ、まだ赤いの?』

もう何時間も経っているのに赤みは変わらない。ただその手形はその日しかなく、それ以降は一切見ていない。

自分も周りも何か不幸に遭うこともなく、ただの手形のみだった。

あの家は、一体何が住んでいたのだろうか。

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