お留守番
投稿者:のだ (2)
短編
2022/08/29
23:44
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団地に住んでいた4歳の時の話。
父親は仕事、兄は小学校、私は保育園に通っていた。
その日、外は大雨と落雷がすごかったので自転車で送り迎えができないと私は保育園を休むことになった。
家では内職をしている母親と過ごしていたが、午後になると母親は夕飯の買い物に行くと言った。
早く帰ってくるし外はすごい雨で連れていけないから、一人で留守番をすることになった。
私は母親が買い物に出て行ってからもしばらくはオモチャで遊んでいて気が紛れていたが、急に鳴った落雷の大きな音にびっくりしたことで一人でいることの恐怖に気が付き、不安からか大泣きしてしまった。
しかし母親はまだ帰ってこずどれくらい泣いていたのかわからないが、しばらくすると玄関がガチャリと開き、ばあちゃんが来てくれた。
私はすぐにばあちゃんに泣きつき、少しぐずってから安心したのか寝てしまっていた。
そして美味しそうなにおいに気が付き目を覚ますと、母親が台所で夕飯を作っていた。
私はすぐに母親に駆け寄り、一人の留守番が不安で怖かったこと、でもばあちゃんが来てくれたから安心したことを話すと、母親は不思議そうな顔をして言った。
その日、ばあちゃんはじいちゃんと温泉旅行に行っており、間違いなくこの家には来れないはずだけど、、、と。
あの時のことは未だに不思議だけど、思い出すと温かい思い出。
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