深夜のイタズラ
投稿者:めがね (4)
短編
2022/08/24
07:27
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これは私が深夜の交通誘導員をしていた時の話しです。
狭めの国道で片側交互通行をしていたのですが、場所が田舎の上深夜なので誰も来ません。
一時間に数台の車(現場車両含め)が通る程度です。
あとは、野良猫か工事現場関係者くらい。
人の目が無かったし暇だった私は、暇潰しに歌って踊ってました。
警備用の大きな旗を右肩にかけて持ち、ふふ〜ふ〜んと体を前に向けた途端
グイッッッ
と、肩を後ろに引っ張られたのです。
思わぬ力に、後ろにのけぞる私。
数十秒間のけぞったまま現実逃避をし、後ろを恐るおそる振り向きました。
ですが、何もいません。
すぐ後ろに止まっている車の下を見ても何もなし。
田舎なので、前方180度半位数十メートル田んぼで何もなく、見晴らしが良いです。
当然前方に何もなし。
無線で現場の人に誰か通りましたか?と、聞いても何もなし。
そこまで確認し、ゾワっと立つ鳥肌。私は怖くなり休憩までの数十分、ずっと歌ってました。怖すぎて何もしないでいられなかったんです。
当時していた工事現場はある建物の前にあったのですが、その建物っていうのが通夜の前に遺体を安置している場所でした。安置されているとろうそくが灯り、それが窓辺にあるからか灯ると外から見えるんですよね。
その日は窓がほのかに明るく、ろうそくが灯っていました。
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