寒の申し子
投稿者:糸 (3)
短編
2022/07/14
17:30
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これは友人から聞いた話です。
まだ幼い頃の冬の日、両親ととあるスーパーで買い物をしていた時に冬で寒い日だと言うのに半袖で冷凍食品の冷凍庫に両手を入れてはしゃいでる2人組の男の子がいたそうです。
友人は『寒くないの?』と声をかけると男の子達は同時にその友人を見つめてきました
その目は強く、そして冷たく感じ幼いながらも友人はゾッとしたそうです。
すると1人の男の子が『寒くないよー!これくらい涼しいのがいい!』と冷凍庫から手を出しました。
その手の色が真っ白で、霜のようなものが着いている状態だったと言います。
友人はいよいよ怖くなってその場から逃げ出しました。
しかし、その後しばらくして、春が来た頃の夜。
友人が寝てからしばらくして、恐ろしく冷たい何かが足に触れたのを感じ起きると、あの時手に霜をつけて喜んでいた子供達がいつの間にか友人のベッドを取り囲むようにして立っていました
『あの時はどうして逃げちゃったの?』
『僕達はもう友達だよ!お名前教えて!』
と友人に乗っかるような形で2人は言い続けました。
友人は怖くなって『助けてぇぇえええええ!!!!』と叫びました。
するとそこにいた子供達はすっかりいなくなりました。
私の住んでいる地域の堤で友達と泳いでいて2人で溺れて亡くなった子供達が、過去に居たそうです。
もしかしたらその子たちは暑い日に水浴びをしていた子達で、
新しい友達と涼んで遊びたかったのかもしれ無いな、と思いました
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