相森神社の幽霊
投稿者:ミッツ (3)
私の家の近くには言い伝えのある神社があります。平安時代に京都へ奉公に出た男性が、公家の姫様に見初められ恋に落ちるのですが、身分違いの恋のため男性は地元へと追放されてしまいます。悲しんだ姫はわざわざ男性の実家を訪れ、男性に会いに来ます。しかしながら、男性の母親が身分違いの恋に猛反対し二人を合わせませんでした。姫は嘆き苦しみ、持っていた小刀で自害してしまいます。その、姫の魂を祀ったのがその神社です。
当初は、相わずの森、と呼ばれていましたが、縁起が悪いとのことでいつからか、相森と呼ばれるようになり、神社も相森神社として、御神体に姫が自害に使った小刀を祀りました。
そして、我が家はそんな相森神社の真東方面に新築して、特には何事もなく新生活を始めたのですが、息子が3歳の時の或夜に、ベッドで息子がこんなことを言い始めたのです。
「キレイなお姉さんがいるよ?」「なんか知らないお洋服着てる」「隣に男の人もいるよ」「後ろにも沢山ひとがいるよ」
私は何も感じなかったのですが、ハッとしました。
ひょっとして自害した姫と、その想われ人、そして従者ではないのか?
すると、急に片方の耳に酷い耳鳴りがしました。しばらくして、耳鳴りが止んだので息子に聞いてみました。
「まだお姉さんたちはいるのかな?」と。
「もう消えちゃったよ」と言っていました。
恐らく相森神社の姫が様子を見に来たのでしょう。
そんな我家の住所は、表向きは◯◯市相森町◯◯番地。
ですが、住民票にはこう記載されています。
相森町行人塚〇〇番地、、、と。
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