祖父母の家で、見知らぬ着物を着た男の子を見た話
投稿者:5F (1)
これは、私が幼い頃に父方の祖父母の家に泊まりに行ったときに経験した話です。
現在、私は二十代前半です。
当時の私はまだ小学校に上がっていなかったので、四~五歳だったと思います。
父と姉と三人で、夏休みに祖父母の家に泊まりに行きました。
祖父母の家は二世帯住居で、父の兄家族が一緒に暮らしています。
父の兄家族には、子供が二人いて、下の子が1歳半くらいでやっと歩けるようになった頃でした。
私たち三人は、一階の大きな和室に布団を用意してもらい、そこで寝ることになりました。
和室の正面に、大きな廊下を挟んで、リビングルームがあります。
夜、寝る時間になって、私・父・姉の順で廊下側を足にして、父と姉と布団に入りました。
夏はふすまを閉めきると暑いので、ふすまを開けて廊下と正面のリビングルームが見えるようにして寝ることになりました。
祖母は喘息を持っているため、リビングルームで祖母が何度も咳をしている音が聞こえていたのを、覚えています。
田舎のため、周りの音が全く無いほどに静かだったので、祖母の咳が気になってしまい、なかなか寝付けませんでした。
それでも一日中遊んでいたので、気が付くと眠りについていました。
ふと、夜中にトイレに行きたくなって目が覚めました。
夜中で暗くて怖かったので、父を起こそうとして、起き上がろうと首を持ち上げた時に不思議な光景を目の当たりにしました。
正面の廊下で、着物を着た子供が雑巾がけをしていました。
それも小学校の頃に、雑巾がけ競争をするときのような速さだったので、何が起こっているのか、理解が追いつきませんでした。
そして、顔は見えなかったのに、なぜが直感で男の子だとわかりました。
私は見てはいけないものを見てしまったと思い、父を起こすのを断念して、もう一度目を閉じました。
薄い布団をかぶって隠れた後に、心臓がバクバクしたのをよく覚えています。
次に目を覚ますと、朝になっていました。
その不思議な体験のことはなんとなく怖く感じたことと、幼くてうまく説明ができず、数年間は誰にも話しませんでした。
後々、思い出すたびに、あの子は誰だろう、と考えましたがわかりませんでした。
当時、従弟が幼かったので、従弟かとも予想しましたが、ハイハイはともかく、あんなスピードで動けるはずもないし、そもそも真夜中だったのでありえないことでした。
小学校に上がってから、父に話してみたところ、自分の実家で不思議なことがあったと思うのが嫌だったのか、都合の良い解釈をしたのかはわかりませんが、
「きっと”あの子”は座敷童だよ」と言われました。⁽笑⁾
今でも夢だったのか、と思うときもあるのですが、あの雑巾がけをしている着物の子供の子の姿を覚えています。
一体、何だったのでしょうか…?未だに、あの不思議な経験は何だったのか、気になっています。
ざ、座敷わらしだよ座敷わらし!
男の子も居るんだね!