お茶を飲みに来る祖母
投稿者:chinatsu (2)
私が20歳の時に祖母が他界しました。
実家は本家とはなれがあり、夜は本家の1階で祖母が寝て、2階で私、はなれで父と母が寝ていました。
祖母は夜中に1度起きてお茶を飲む習慣がありました。
祖母が部屋から台所まで行くには階段の横を通るため音がし時々目が覚めることもありました。
祖母は持病があり亡くなる半年前から体調が悪くなり入院していましたが、病院で息を引き取りました。
祖母の葬儀が終わり、お骨は納骨まで仏壇に置いておくことになりました。
その日の夜に1階でカサカサと音がし目が覚めました。
ポットのお湯を急須にそそぐ音がし「おばあちゃんがお茶飲んでるんだ・・・ん?」すぐに祖母が亡くなっていたことを思い出し耳を澄ますとカサカサという音が祖母の寝ていた部屋の方へ行ったので「おばあちゃんだ!」と確信しました。
しかし1階に見に行くことはできませんでした。
それから毎日お茶を飲みに行く音がしましたが、しだいに慣れていき恐怖心も無くなり「おばあちゃんお茶のみに来てるんだな。」と思いながらいつも通りに眠ることができていました。
納骨後はお茶を飲みに来る音がしなくなりました。
音がしていた時は、なぜか父と母にそのことを言ってはいけない気持ちだったので伝えることはなく祖母の一回忌の時に話すことができました。
父も母も疑わず私の話を聞いてくれ「おばあちゃんお茶が好きだったからかねえ。」と3人で祖母の思い出話をした記憶があります。
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