オバケ狩りの小学生たちを襲った謎の白い女性
投稿者:窓際族 (47)
もちろん、私たちはオバケの前にOを探すことにしました。
その結果、私はOではなく若い県職員の男性を発見しました。
彼は私たちを探していたようで、結局私を含め悪ガキ仲間は全員県職員に保護されることとなりました。
また、保護された先では全身泥だらけになったOがいました。
Oの話によると、やぶの中で白い女の人が見えたので、その人の方へと向かって行ったら急に頭をつかまれて、泥の中にドボンと落ちたとのこと。
もがいても自力では出られなかったので、助けを求めて叫んでいたところ偶然にも最初に会った県職員のおじさんに助けられたそうです。
Oは泥はまるで自分を吸っているかのようで、何をしても出られなかったからマジヤバいと言っていました。
県職員のおじさんは溺れなくて良かったと言っていましたが、私は怖くなりました。
なぜならOが叫んでいたというのが本当なら、おそらく数百メートルくらいしか離れていなかっただろう私に聞こえなかったのはおかしいからです。
また、話を聞く限りOが泥にハマった後、私はその近くを通りがかったようでした。
しかし、私はぼーっとしていたわけではありません。
もしあのおじさんがOを探していなかったなら、Oは人知れず泥の中で溺れ死んでいたかもしれません。
その後、Oと私の親が車で迎えに来て、私たちはめちゃくちゃに怒られました。
特にOは泣き叫ぶ母親にこっぴどく怒鳴られ、県職員たちが数人がかりでなだめるハメになりました。
しかし、大人になった今からすればそれも当然だろうなと思います。
とにかく命は助かったという点は良かったです。
一方、私たちは翌日学校でも絞られることとなりました。
そして、その件の話はまたたくまに学校中に広まり、しかも一部は尾ひれはひれがついて変な話になっていました。
例えばOが湖から出てきたババアに猛スピードで襲われたとか、私がダムのトイレに閉じ込められたとか……
もしかすると今なお似たような噂が受け継がれているのかもしれません。
そうではないことを祈るばかりですが。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。