三体の気配がする
投稿者:KAO (6)
短編
2022/03/10
18:14
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東京で学生だった頃の話です。
自分は、姉とマンションで同居していました。
姉は就職していて平日は仕事に行き、帰りは当時付き合っていた彼氏の家に直接行くこともありました。
大体は、前もって予定を言ってくれていました。
その日、自分は学校に真面目に行き疲れて帰ってきてビールを飲みながら音楽を聞きダラダラしていました。
その日は、姉は彼氏の家に行くと言っていたので一人でした。
何もする事もないし早めに寝ることにしました。
何時間か経ってから、ベットの横の壁を「ダン、ダン、ダン」と殴る音が聞こえてきました。
気配で男だなと思って姉が帰ってきたのかなと起きようとすると金縛りにかかっていました。
心の中で怖いと思った時急に布団の腰のあたりが温かくなりました。
まるで犬が寄り添って座っているようでした。
自分にはそれがすぐに死んでしまった犬だと分かりました。
ちょっと気持ち的に楽になったので思いきって目をあけました。
すると、カーテンの近くのタンスに黒色と灰色の煙が動いていて中に黒い髪の赤いチェックのスカートを履いた女の子が、幼児がよくするように足をバタつかせながら座っていました。
怖すぎて直視出来ませんでしたが、笑っているような雰囲気でした。
いつの間にか犬の気配は消えてしまい目をつぶって耐えるしかありませんでした。
その後、やっと気配が消え金縛りもとれました。とても怖い体験でした。
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